投稿日2019-08-02 更新日2021-01-13
不整脈を持っている方は意外と多くて、入院になる人も中にはいます。
やっぱり、不整脈が原因で失神をおこしたりされると怪我したり、打ちどころが悪いと頭なんかは硬膜下血腫を起こしたりするからですね。
と、考えると医療者側からは「心配なので入院して経過を見ていきましょう」
となります。
どんなことを観察していけばいいか?
どうなったら対応しなきゃいけないのか?
について疑問がでてくると思いました。
なので、不整脈の看護についての疑問に解決できるような記事を書いていきます。
この記事を読んで分かる内容は以下の通りです。
また、オススメ書籍も紹介してますので、良かったら見てみて下さい。
では、さっそく見てみましょう
不整脈の看護は、良く患者さんの気持ちや訴えを聞くことと、ちゃんと薬が飲めているかを見ていけばいいと思います。
「なーんだそれだけか!」と思っている方は多いと思いますが、結構できなかったりします。
不整脈の患者さんは、自分の起こっている症状(とくに動悸)に対して、とても不安を持っていることが多いです。
なので、不安に思っていることや感じていることを、本人が表出しやすい状況を作ってあげることが大切だと思います。
つまり、話しやすいかかわりや接し方をすると良いかなと思います。
例えば、今は、胸がドキドキしないし落ち着いているけども「今後の治療はどんなことをしていくのか?」とか「また繰り返すんじゃないか?」とか、漠然と思っていたりします。
無意識に思っているだけで、意外と本人もよく分かっていないことってあるんですね。
なので、こっちから今後の治療の予定をコミュニケーションの中で話していくのもいいと思います。
よくある話で、患者さんも、今の状況がきちんと整理出来ていないこともあるので、何に不安を感じているのかを、気付かせてあげるような声かけもいいですかね。
そうすることによって、自分の中のもやもやした気持ちがハッキリとした問題意識に変えられるかもしれませんね。
当たり前のはなしになりますが、薬の飲み忘れがいちばんよくないですよね。
不整脈の治療のキホンは薬物療法になりますので、定期的な服薬が出来ているかを確認していく必要があります。
「そんな薬を飲み忘れる人なんていないでしょう。」
って思う人もいるかもしれないけど、入院している患者さんをみると、ひょんなことから飲み忘れたりする人がいますよ。
ウッカリ忘れるとか、なにか別のことをしてて忘れたりってたまーにだけど、中にはいるので注意した方がいいですね。
高齢者はとくに、認知症が無くても病識が低かったり、生活習慣にないことが加わるとすぐに対応できなかったりするものです。
また、入院によって環境が変わるのも精神的なストレスとなって一時的に不穏な感じになることで、指示が入らなくなる人もいますからね。
観察は何をするかというと、脈を触れるってことですね。
脈を触れるってことは、直接動脈の拍動の性状を確認することができる、バイタルサインチェックになるので、直接、患者さんの脈を触れてみると色んな情報が得られます。
例えば、弱い/強い、R-R間隔が不整、脈が飛ぶなどが分かります。
それ以外にも、冷感やしっとり感、皮膚の張りも感じられるから良いですね。
また、触れながら情報を整理できる「思考の整理時間にも充てられる」ので、触れている間に色んな予測や推測の考える時間が取れますね。
脈を触れるって、基本的なことで、なーんだと思うかもしれませんが、忙しかったり、見た目の印象から、意外としない人は多いですね。
分かってるけど「しない」ってやつです。
検温でも患者さんを回る人数がおおかったり、重症患者さんに優先的に時間を割かれたりして、なかなか触る行為に対しておろそかになります。
気持ちは分かります。
僕もしょっちゅうありますし、この患者さんは大丈夫だなと勝手に決めつけるバイアスがかかる環境ですよね。
患者さん顔色とか、いつもと変りない印象だと「大丈夫だろう」って思っちゃいますから余計に抜けたり抜かしたりしますね。
でもそこに落とし穴があったりするので、脈を触れる観察としては情報量はおおいです。
しかも、患者さんからしたら「ちゃんと見てくれてる」って思ってくれるので、次につながりやすいと思います。
患者さんの不整脈に気付くにはモニターを観察することも大切になります。
勤務している間って長いですから、その間ずっと患者さんの脈を触りに行くのは無理ですね。
なので、ステーションからモニターを観察します。
モニターの何を観察していけばいいかというと、脈拍数の変動です。
脈拍数が適切でないと、心臓から血液が十分に拍出できていない可能性があるので、脈拍数は重要であり、かつ分かりやすい観察項目だからですね。
不整脈の種類にもよるんですけど、脈が多すぎたり、少なすぎたりしたらアラームが鳴るように設定されているので、アラームが鳴った時はモニターをチェックして脈拍数を観察すればいいです。
また、元々の脈拍数を把握しておいて、その変動が大きいのかで判断することが多いですね。
不整脈で入院している患者さんで、とりあえず押さえておきたい不整脈が3つあります。
なぜ3つかというと
詰めこみ過ぎはよくないし、覚えられないからですね。
とりあえず3つだけ押さえとけば、あとは不整脈に慣れ親しんでからでいいと思ってます。
理論的に危険で早く対応したほうがいい不整脈とは、「血液の拍出量が減ってしまう不整脈」のことです。
つまり、心臓の拍動が弱くなったり、数が少なくなったり、多くなりすぎてうまく血液が押し出せなくなった状態が、良くないと言えます。
これを波形として全て把握して覚えようとしても混乱するだけですからね。
極論を言いますと、先ほど言った脈拍数で判断してもいいと思っています。
以下に、危険な3つの不整脈について「看護ルー」のサイトにわかりやすく解説してある図がありましたので、参考にしてみて下さい。
不整脈に関するQ&A | 看護roo![カンゴルー]引用文献:看護ルーより
もし、この3つの不整脈を見つけたら、とりあえずバイタル測定して、ドクターに報告すればいいです。
余裕があれば酸素を投与します。
もしくは先輩の看護師に相談してくださいね。
不整脈の看護について何をしていけばいいかについて書いていきました。
ポイントをおさらいすると以下の通りです。
となっています。
最後まで読んで頂きありがとうございました。