【トラブル有り】皮膚移植術の内容を知りたいならどうぞ【イラスト付き】

電動ノコギリ
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滅多にないシンプルな皮膚移植術の術式はこんな内容

こんにちは、ナースマン.comネイです。

今回は、電動ノコギリで木を切っていた際に誤って自分の指を受傷した患者さんで、皮膚欠損してしまったたてしまっため皮膚移植した手術内容について書いていきます。

私自身初めての術式を一緒にお手伝いさせて頂きまして、滅多にないのですが実にシンプルで美しい術式でした。

その術式の内容をイラストとともに振り返っていこうと思います。

左環指皮膚欠損部に前腕部皮膚移植術の概要

皮膚移植を受けた患者さんの情報について簡単に提示しますが、個人情報は伏せておりますのでご了承ください。

85歳 男性 家族と同居

既往歴:高血圧症(内服治療中)高脂血症(内服治療中)

ADL:自立 認知面は問題なし。

職業:建設業

受傷時の状況は?

9月下旬に電動ノコギリで木を切っていたところ誤って自分の左環指にノコギリが触れ皮膚欠損し、一部IP関節内骨折と内側側副靭帯損傷となり受診しました。

受診時層が汚染状態であったので初期治療のためデブリードマンにて創洗浄を行い、神経損傷と血管損傷の有無の確認されて靭帯損傷の確認し創を仮縫合し終了しました。

骨折は関節面にかかる程度だったため保存的治療で介入してないです。

皮膚の欠損がひどく後日、皮弁形成術を行いフォローするが欠損部分が一部足りなかったため、再度皮膚移植術となりました。

麻酔の種類は?

直接術野にする指神経ブロック・局所麻酔(1%キシロカイン)で行います。

日帰り手術なので、出来る限り患者さんにとって侵襲の低い麻酔法を選択します。

皮膚移植の術式内容は?

イラストも一緒にご参照してくださいね。絵心が無くてすみませんです。そこらへんはどうぞご了承してください。

  1. 欠損部分の汚い肉芽を除去する
  2. 皮膚欠損範囲をトレックスで測定し型取りする
  3. 型取りしたトレックスを前腕部にマーキングする
  4. 前腕部に局所麻酔する
  5. 前腕部から移植する皮膚(1㎝×3㎝)をメスで切除しシャーレに保管(生食に漬ける)
  6. そのまま前腕部の創はナイロン5-0で皮膚縫合する
  7. 環指の皮膚欠損部分に皮膚を移植する
  8. サージロン糸3-0で皮膚を縫合(5㎜ 間隔)する
  9. サージロン糸はモスキートペアンで保持する
  10. 綿花ガーゼを生食で浸して皮膚移植した上から圧迫するような形で敷く
  11. 上に敷いた綿花が皮膚移植した部分を圧迫する状態になるように、固く縫合していく(縫合したサージロン糸で綿花をそれぞれ巻き付けるような状態)
  12. 生食500mlボトルで血液などを洗浄し終了する

術中に起こったトラブル

実は術中にちょっとしたトラブルがありまして、そのことについてもちょっと経緯を書いていこうと思います。

患者さんは途中、痛みが強くてなかなか手術の進行が進まなかった経緯がありました。ですのでホリゾン(抗不安薬)を側管から半筒投与した際に意識レベルが「ストン」と落ちまして、現場が騒然となりました。

幸い自発呼吸もあってJCS20ぐらいで回復してくれたので大丈夫だったんで良かったです。

まとめ

この術式での皮膚移植術は、現在はあんまり行われなくなってきていますが、昔から行われていた術式でありまして手法がシンプルでかつ有効な治療であります。

なぜ皮膚移植した場所に綿花ガーゼを置いて圧迫した状態で固定し縫合するかというと、一つは移植した皮膚を欠損した部分に定着させるためもあります。

二つ目の理由としては、術後は血腫が溜まりやすいので、術後出血は付きものですが、移植部位に血腫が溜まると皮膚が再生しないことがあるからです。

このような形で皮膚を圧迫することで血が移植部位に溜まらないようにするという、とてもシンプルな予防法のためなんです。

私も、初めての症例でしたので今後の経過が楽しみであります。

以上、「【トラブル有り】皮膚移植術の内容を知りたいならどうぞ【イラスト付き】」でした。

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