肺炎の原因で病名も違えば入院のきっかけも違う?

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肺炎でも原因によって治療や経過が変わってきますね

今回は、気管支肺炎と細菌性肺炎で入院になった患者さんを題材に書いていきます。

気管支肺炎で入院になった患者

  • 98歳の女性
  • 介護保険:要介護①
  • 独居(長女が朝・夕身の回りの世話をしている)
  • 入院前はADL自立
  • 既往歴:心不全・白内障
  • 両耳難聴(補聴器なし)
  • 入院歴あり

こんな感じであります。

今回の入院は、気管肺炎の加療目的ですが発熱もなく、咳嗽もなし。

呼吸苦もなかったのですが、炎症反応CRPが3台、WBCが10100と高くなっているため感染症の否定が出来なく、尿路感染の疑いも考慮しての入院。

肺炎の主訴・入院の経緯

昨日低めの椅子に座ろうとして滑って横に転倒し腰部痛を訴える。

そのまま這って戻るも翌日全く動けなくなり、長女が夕方救急車要請し当院へ搬送された。

全く肺炎での入院ではないんですね。他の主訴が原因ではありますが入院はよくこんなん感じで入院になったりするんですよ。

まとめると現病歴は

  • 転倒による腰部痛と股関節付近の疼痛が主訴
  • 搬送され画像診断にて骨盤骨折の疑いと左臼蓋骨折の疑いのため体動困難。
  • 血液検査の結果から炎症反応が上がっているため感染症の疑いもある。

ってことで入院になりました。

入院になったのが夕方だったため翌日もう一度検査して骨折の有無と感染症の経過を診ていくことになろうかと考えられます。

ストレッチャーにて入院となり、全介助でスライダーでベッドへ移乗。

痛みのため体動困難でしたが、寝返りは柵をつかませれば出来ました。

左股関節の痛みは下肢挙上にて疼痛なく45度ぐらいから自覚される程度。

外旋も考えましたが無理はしませんでした。

とりあえず除痛でADL拡大の可能性があるため、柵3点で介助バー設置。

転倒のリスクありのため衝撃吸収マット。

ナースコールは指導しても押されない様子。

意識はしっかりしており、レベルの低下なし。

認知症もない様子であります。

ただ、かなりの難聴。

夕食は、軟飯・柔らか菜で10/9摂取。

嚥下機能はとろみ①提供にてむせなし。

肺炎の入院時アナムネ

  • ADL:一部介助
  • 食事:一部介助(ベッド上ギャッチアップ30度)
  • 排泄:オムツ
  • 清潔:ハーバード浴
  • 活動:床上安静
  • 入れ歯:そう入れ歯
  • 褥瘡:なし背部発赤のみ
  • 最終排便:一昨日
  • 最終入浴:1週間前
  • 内服:持参薬は薬局に渡し済み
  • 起き上がりセンサーマット使用

肺炎患者の翌日の経過

翌日3DMRIとCT検査など行い骨折を疑う所見はありませんでした。

もちろん肺炎による咳嗽や呼吸苦・さらには感染症の症状もなく経過しております。

結果、打撲による疼痛ってことで床上安静解除

ですので、ADLも徐々に拡大となり食堂誘導、トイレ誘導にてADL低下の予防。

リハビリの追加指示がなされました。

細菌性の左肺炎で入院になった患者

患者情報

  • 85歳女性
  • ADL全介助
  • 認知症は時折みられる
  • 介護申請:要介護5
  • 施設入所中
  • 既往歴:乳がん・子宮がん・白内障・膀胱炎・尿路感染・高脂血症・胆石胆のう炎
  • 入院歴あり
  • 常に閉眼
  • 左下肺野の肺炎
  • 嚥下困難あり
  • 食事形態:ペースト食・ハーフ食

であります。

ストレッチャーで入院そのまま体重を計り34㎏。

呼びかけに閉眼のまま発語あり。

割としっかりとした口調で受け答えされる。状況も理解している様子でした。

ストレッチャーからベッドへスライダーで移乗する。

柵を2点付けて外来看護師からの送りを聞きに一旦離れる。

一緒に施設のケアマネージャーさんも同行あり。

現病歴

数日前から発熱を繰り返しおり、屯用の解熱剤で下げたりしていたが2日前から39度台の高熱が出たため当院へ受診となる。診察と検査の結果、左肺野肺炎像確認。炎症反応も高いため加療目的にて入院となる。

主訴

特に訴えなし。

前回入院歴があるため検査はせずCTと血液検査のみ

アナムネの聴取

まず本人のADLと今のアセスメントを行った。

  • 指示は通るが簡単な指示のみ。
  • 両上下肢挙上不可。
  • グーパーは出来る。足部の背屈底屈は軽くできる。
  • 寝返りは出来ない。
  • 会話は成立する。
  • 両肺野副雑音聴取不可。背部からの聴診せず副雑音不明。エア入り良好。
  • 咽頭ごろ音なし。
  • 咳嗽なし。
  • 左前腕部にルート確保あり。ソルデム3無くなり次第ヴィーンDその後抜針。
  • バイタルサインT37.9度、BP113/76、P98、SPO2 97%
  • 仙骨部褥瘡の跡あり。背部にかけて発赤あるが指圧により消失する。
  • マットはストレッチグライド使用である。
  • 両下肢の浮腫軽度あり。チアノーゼなし。
  • 呼吸苦表情、呼吸促拍傾向なし。
  • オムツリハパンツにパット装着。尿失禁あり。
  • 腸蠕動音聴取可。

ケアマネージャーによるとキーパーソンは姪っ子。

明日の10時面会に来られる予定のため、入院書類はその時までに準備すればよい。

オムツと寝衣は当院からレンタルの申し込みの許可をとっておき明日申込用紙に記入していただくとする。

ケアマネージャーからのアナムネ聴取

  • ADL全介助
  • 最終排便不明。最終入浴2日前に清拭。排尿6回/1日、排便1回/2日。
  • 入れ歯:調整中
  • 日中はトイレ誘導、夜間はオムツ装着にて排泄
  • 本人持ちリクライニングチェアあり。
  • 入院になった経緯を聞く
  • 先生の診察説明のことを聞く
  • 前回入院の家族歴・キーパーソン・連絡先の変更がないか聞く
  • 既往歴の追加はないか聞く

夕方からペースト食にて食事提供指示あり。

細菌性肺炎は食事摂取の嚥下評価が必要になるためSTに嚥下評価依頼する。

嚥下評価の結果

結果はギャッチアップで44度挙上。

肩甲骨まで枕を差し入れ頭が安定するようにポジショニングする。

膝関節下にも枕にて挙上する。

嚥下2回、30秒くらいかかる。

飲水とろみ②で提供可。明日から看護師にて食事介助可となる。

家族にIC

翌日、10時姪来院入院書類の説明を行いサインをもらう。

入院時医師からの説明がされていない為来院時ドクターコールにてIC予定。

今後の治療方針などを決定するためとDNRをもらうため。

治療方針は抗生剤スルバシリン朝・夕の2回を行っていく。

まとめ

患者情報を先に取る時に病名と主訴・入院の経緯を確認すること。年齢と病名からある程度の予測を立てて、認知症があるならセンサーマットやウーゴ君の使用を考慮する。

病歴から嚥下機能の当たりを付け、肺炎で食事が出てるのであればSTによる嚥下評価が必要になってきます。

認知症も既往があるなら、PTによる長谷川スケールの評価する必要がありますね。

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