尿路感染症の看護で絶対必要なケアは2つだけです【予防も出来る】

尿路感染症はよくみる疾患ですね。

とくに高齢者の方は尿路感染症を繰り返す印象があります。

そもそも、高齢者への看護で感じますけど、水分もあまり飲まないです。

そのせいでおしっこが出にくくなったり、尿の色が悪くなったりするので、気付かないうちに尿路感染症を繰り返してしまうんだと思います。

僕の病棟でも、尿路感染症の患者さんはよく入院してきますので、看護が必要になる方は尿量や尿の色なんかは観察しています。

この記事を読んで理解できる内容は以下の通りです。

  1. 尿路感染症の人の具体的な看護ケアの方法が分かる。
  2. 尿路感染症が良く
  3. なる考え方が理解できる。
  4. 尿路感染症を繰り返さない為の予防方法が分かる

以上の内容になっています。

また、オススメ書籍も紹介してますので、良かったらみてみて下さい。

では、さっそくいってみましょう!

スポンサーリンク

尿路感染症の看護は飲水と清潔に関したことをすればいい

尿路感染症の看護は、結論から言うと「飲水を促すことと陰部の清潔

これに尽きると思います。

しかし、たとえお風呂を入っていないからといって尿路感染症に全員がなってしまうという根拠やエビデンスはありません。

でも、尿路感染症の原因菌はその8割が大腸菌だということが分かっています。

つまり、解剖学的に肛門と尿道が近いなら、感染のリスクはあります。

入院患者さんがオムツを着用していれば、なおさら尿路への感染のリスクは高くなります。

可能ならお風呂などの清潔は促したいですね。

次に、もっとも大事なのは「飲水」です。

もし大腸菌が一定数尿道に居たとしても、飲水がしっかりできていればおしっこが定期的に出ます。

何が言いたいかといいますと、自浄作用が働いて排尿すれば尿路を洗い流してくれるんですね。

そうすると、大腸菌が長時間留まらないために尿路への感染リスクが減るということになります。

僕の病棟では、繰り返し尿路感染症の高齢者が入院してきますが、毎回同じ顔ぶれの患者さんが多いです。

やっぱり、「家でしっかり水分をとれていない」「動くのがおっくうでトイレに行こうとしない」と言って、ついつい無意識的に我慢してしまう。

だんだん生活動作もなくなってくるからお風呂も入らなくなる。

その結果、大腸菌の温床になってしまうんでしょう。

高齢者で独居(一人暮らし)生活の方は圧倒的にこのケースが多いですね。

尿路感染症が起きる原因は尿の「よどみ」です

先ほども書きましたが、尿路感染症のいちばんの原因は飲水量の少なさです。

飲水の量が少なければその分おしっこの量も少なくなりますからね。

ではなぜ、飲水量が少なく、尿量が少なくなると尿路感染症になってしまうかというと

それは尿が尿路や膀胱内に停滞する「よどみ」が原因です。

長時間おしっこが出ない状況は、尿がよどみしまくってる状況ですので、大腸菌が泌尿器内に留まっていると言ってもいいと思います。

先ほど、飲水はおしっこを出して自浄作用が働くと書きました。

飲水をしておしっこを出すという生理的現象は感染の原因である尿のよどみを抑制する効果があるんですね。

しかし、高齢者の場合は、腎臓の機能や心臓の機能によって飲水制限がされることがあるので、その場合は注意が必要です。

そうでなければ飲水を促すことで「よどみ」は解消されるのです。

とは言っても、なかなか飲水を促すのは容易ではないですね。

僕の病棟でも、分かってはいるけど業務の忙しさとかで、ついつい忘れがちになってしまうのもありますね。

また、高齢者の尿路感染症は微熱で経過したり、そこまで重症感がない場合が多いので、よく後回しになるんですね。

よくあるのは、患者さんに飲水を促してもなかなか飲まないとか、飲めないとか

そういったケースもあります。

ですが、尿路感染症の原因は「尿のよどみ」を理解していけば、考えがまとまりますね。

尿路感染症の最大の看護はこまめな水分摂取で予防にもなる

尿路感染症の看護が分かったら、繰り返さないような予防ができると良いですよね。

考え方は簡単で、原因が分かればそれを取り除けば予防ができます。

ここでは、予防について書いていきます。

尿路感染症は、予防できます。

繰り返しですが尿の「よどみ」をさせなければいいわけです。

つまり、飲水をこまめに摂ってもらうことで予防できるのです。

看護をしていく上で、ただ飲水させればいいということでもないのでちょっと掘り下げて、お伝えします。

飲水してもらうときの注意点と看護の観察項目

  • 飲水の体位をセッティングする
  • 嚥下の状態を確認する。
  • 一気に飲ませずこまめに与える
  • カフェインや刺激物になる飲水は避ける
  • 定期的に血液検査で電解質はチェックしておく
  • 患者さんのペースで飲水してもらう
  • 尿量のチェックや尿の性状は確認する
  • オムツは定期的に交換するが、交換後に排泄があればその都度交換する。

飲水を促しながら何を観察していけばいいかの参考にしてみて下さい。

尿路感染症の場合は、1日1.5L~2Lの水分摂取をこまめに行うことを文献や教科書、参考書などで書かれてあります。

早く細菌やウイルスを洗い流すように努めることも大切な看護になります。

具体的な飲水のタイミングや時間設定はどうしていたかという疑問が出てくるかと思いますので、下記を参考にしてみて下さい。

僕の病棟では、食事以外でカップ1杯(200ml)のお茶を提供しています。

時間は10時・15時・20時または就寝前というように時間を決めて看護計画にも反映させています。

そうすることによって、その日の担当看護師が、忘れずに提供できます。

後は、飲水シートを用いて飲水したら記入するシートを準備して記入漏れがないようにしていますね。

まとめ

尿路感染症の、看護について書いていきました。

何を看護していけばいいかは「飲水と清潔」の2つですね。

この2つについて考えていけば、おのずと看護の方向性は見えてくると思います。

繰り返しですが、尿の「よどみ」をなるべくさせないようにしていくことに尽きると思いますので、高齢者の尿路感染症の受け持ち担当した時は、「飲水と清潔」を思い出してみて下さい。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

ナースマン

病棟で働く「老後を豊かに暮らすべく、お金を増やすためのマインドを大切にしている」ナースマンです。

Share
Published by
ナースマン