認知症治療薬の使い分けを分かりやすく解説します【進行と症状】

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認知系の看護

認知症のタイプで、薬を使うときと使わないときってありますけど、どんなときに使う?

薬ってむずかしいですよね?

使い分けに慣れるといいかもです。

認知症の薬には2つの考え方があります。

 

・薬をつかう「薬物療法

・薬をつかわないで治療する「非薬物療法

認知症であったら何でもかんでも薬を使うかといったら、そうではないようですね。

治療でよくなる認知症がありますので、ちゃんと理解できるように分かりやすく解説していきます。

この記事をよんで、理解できる内容は以下のとおりです。

  1. 認知症治療薬の使い分けがわかる
  2. 非薬物療法については「運動」と「食事」が効果がある
  3. リハビリテーションも効果がある

また、関連書籍も紹介してますので、良かったらみてみて下さい。

では、さっそく見てみましょう。

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認知症治療薬は「進行」と「症状」で使い分ける

認知症治療薬は以下で使い分けます。

・認知症の進行を抑制で使い分ける(抗認知症薬)

・認知症に伴う症状に対処で使い分ける

実際に使われている認知症薬には以下のものがあります。

認知症の進行を抑える薬

認知症の治療薬では、進行を抑えようとする薬がありますので、よく耳にするお薬は以下になります。

【アリセプト】ドネペジル塩酸塩

💊病気の進行に伴って減少する脳内の神経伝達物質アセチルコリンの分解を抑制して、現象を抑える作用があります。

【レミニール】ガランタミン臭化水素酸塩

💊ドネペジル塩酸塩と同様の作用があります。

【リバスタッチパッチ・イクセロンパッチ】リバスチグミン

💊貼り薬のため、経口薬を嫌がる患者さんにも、症状が合えば使えます。

【メマリー】メマンチン

💊神経細胞の働きを活発化させる働きがあります。

認知症の症状を軽減する薬

認知症から起こる症状を抑える薬が以下の薬です。

【リスパダール】リスペリドン

【セロクエル】クエチアピンフマル塩酸

💊攻撃的になったり、興奮したりしている時に使用します。

【リーゼ】クロチアゼパム

💊幻覚や夜間せん妄時に使用します。

【グラマリール】チアプリド塩酸塩

💊脳卒中の人に起きた徘徊などに使用することがあります。

【ユーロジン】エスタゾラム

【デパス】エチゾラム

【マイスリー】ゾルピデム酒石酸塩

💊睡眠導入薬として使用します。

ぼくの病棟でも、上記のような薬をよく使います。

実際には飲ませるときには、最初から医師の指示として記録に入っているので、なにもアセスメントする必要はないですね。

不穏時とか、不眠時は何を飲ませてよいか書いてあるので、ナースは医師の指示を確認して飲ませます。

参考までに何を飲ませるのかを、あとでチェックするのもいいかもですね。

非薬物療法については「運動」と「食事」が効果がある

おおくの書籍では、「認知症治療の第一原則はくすりではなく非薬物療法だよ!」

ってことを言っています。

つまり

「薬なるべく飲まないで治していきましょう!」

とか

「よく観察してこの人に必要な援助を提供していきましょう!」

などですね。

解説すると以下のようなことです。

BPSDを引き起こしている要因を検討して、それにたいして対応することが解決治療になる。

そのおおくは、環境調整や患者さんとのかかわり方が重要となってくる。

具体的には以下のような感じです。

・環境調整では、患者さんにとって不快なものを取りのぞいたり(モニター関係やカテーテルなど)して、なるべく不必要なものは外してあげる。

・騒音、光、温度などの調整。

・患者さんとの会話での関りとしては、その人らしさを認めやさしく、ていねいに大きな心で穏やかな気持ちをもって話す。

この対応は、せん妄のひとにする看護も含まれているので、とても紛らわしくなります。

せん妄に対応するときの記事を書いていますので、良かったら合わせて読んでみるといいかもです。

認知症治療に効果があるのは、運動と食事ということも分かっていますので参考にしてみて下さい。

【運動療法】

ウォーキング、水泳、筋力トレーニングなどの運動による血流改善、また、高血圧の人は血圧の低下、コレステロール値が高い人は血中コレステロールの低下などを目指します。

【食事療法】

栄養バランスの取れた食事を摂取します。肥満気味の人は減量、高血圧の人は血圧低下、コレステロール値が高い人は血中コレステロールの低下を目指します。

【リハビリテーション】

運動と食事以外にも、最近はリハビリで認知症を治療していくという方向もでてきています。

気になる方は、参考までに下記もどうぞ。

回想法・・・認知症の人は、比較的むかしのことは覚えていることがあります。その特徴を生かして、過去のはなしを思い出したり、懐かしいおもちゃやレコード、むかしの雑誌などを手に取りながら、ほかの人と話したり話を聞いたりします。他者との会話は、思いもよらない反応があり、脳にとっていい刺激になります。

音楽療法・・・音楽によるリラックス効果や、声をだして歌うことで、たのしんだり、気分が高揚するなど、複数の刺激があります。

まとめ

認知症治療薬の使い分けについてまとめると以下のとおりです。

1.進行を抑えようとする薬と、症状を抑えようとする薬で使い分ける。

2.認知症の治療は、運動と食事に効果があることが分かっている。

3.リハビリテーションの分野でも認知症の治療に重きを置くようになってきている。

ぼくのいる病棟では、薬で対応していく方法がほとんどですね。

なんの薬を飲んでいるのかをチェックしてみるのも、看護がおもしろくなるかもしれないと思いました。

参考にしてもらえるとうれしいです。

最後までよんで頂きまして、ありがとうございました。

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