入院してる患者さんがどのくらい毎日食事をとっているか見ますよね。
その時に、「最近ずっと半分以下じゃんっ!少ないな〜」って時どうすればいいか困ることがあります。
そんな時、こんなことが頭をよぎります。
「具合が悪いのかな?」 「このまま様子見たらいけないんじゃないか?」 |
他にもいろいろ考えると思うんで、食事摂取量が少ない時の看護の考え方をお伝えできればと思います。
つまり、食事摂取量を増やすにはどうすればいいかのアプローチについてです。
この記事でお伝えする内容は次のことです。
何も食べれなくても「点滴」でつなげば水分補給はもちろんのことカロリー、ブドウ糖、ミネラル、ビタミン類はある程度までならまかなえるわけです。
でもやっぱり経口摂取にはかなわないわけです。
出来るだけ食事から栄養素を摂っていく方が自然ですし、点滴だけだと問題が出てきます。
たとえば
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医療者側の問題もあって、点滴でこと足りれば食堂にも行く必要がないので医療サイドの手間はなくなります。
看護師の負担は減り、患者さんに対してラクになるわけですね。
まあ、必要な治療で絶食となっているので、適切な治療です。
結果的に点滴の管理をしていくことにはなるんですね。
ここで注意しなきゃいけないことは
本人に対して「注意が向きにくくなる状況」ってのがどうしてもでてくる。
です。
必要な治療として管理しているものの、目に見えないところで問題が進行していきます。
それが先ほど言った活動がなくなってしまったことのリスクですね。
飲み込む力とか、筋力、抵抗力もなくなってきます。
患者さんもラクしたいので、自主的にはなかなか動かないです。
寝たきりからの回復が長引いてきます。
日常生活に戻るために、リハビリ治療も時間がかかったり入院期間も長くなって経済的にも負担がかかってしまう。
医療者が意図的に導いていく必要があるわけですね。
なので、絶食中の人がいたら次のステップは食事開始できるかどうかを考えるといいと思います。
で本題ですが、今なぜこの患者さんは、食事が摂れていないのかを考えます。
「この患者さん食事とれてないなあ~」って気付けば
その先の「何をしたらもっと食事が経口で摂れるんだろうか」ってことになりますね。
じゃあ、どう考えるかというと病態や症状に合わせて食事量は決まってくる
目標カロリー値は最低でも確保したいと考えます。
つまり、色々な食事形態がありますけどトータルカロリーを摂れるように献立を組んでいくことです。
具体的には、捕食でトータルカロリーを補うことがポイントになりますね。
僕もそうですけど、人って体調が悪くなると食欲って落ちますよね。
でも、何か食べた方がいいに決まっているってことは分かってるんです。
です。
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無理に食べられないから困っているわけで・・・
となるとサラッと手軽にカロリーを補給できれば必要な栄養素ってのは簡単に経口から摂取できるはず。
そこで重要になってくるのが捕食の効果となるんですね。
捕食は少量で高カロリーであったり、不足している栄養素を選択できるというメリットがあります。
どんなものがあるかというと
クリミール・エンシュア・メイバランス・アイソカルHCゼリー・カロリープリン・プチゼリー・ヤクルト・ヨーグルトなど沢山あるんです。
それらをうまく組み合わせて提供していくと、少ない量で目標カロリーがとれるかもしれないですね。
要は、目標カロリーをクリアすることを考慮することなんで、患者さんの好みに合わせたり、好きな食べ物を追加して調整してもいいです。
食事形態も色々ありまして常食・軟飯・全粥・きざみ食・とろみ食・ペースト食・ゼリー食・ソフト食・ハーフ食などがあります。
これらは嚥下機能に合わせて考慮されるものなので、食欲低下に関してはさほど関係しません。
もちろん嚥下レベルから適切な形態ってのは選択していくので、この食事の形態が今この患者さんにとって適切かどうかはその都度評価しながら変えていく必要はありますね。
食事量が少ない理由として、食事形態が適切でないというのも考えられるから
嚥下評価を考えたら
STスタッフに評価を依頼することになるかと思います。
では、最後にまとめます〜
目標カロリーを確保できるように、捕食をうまく利用するってことを考えると、答えが見えやすいと思います。