看護の直観力は引き出しの多様さに比例する

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vital 入院に関する看護

看護は気づきから全ては始まる、つまり直観力だ!

この前、受け持ち患者んさんで意識レベルが低下した方がいらっしゃったのでその症例をご紹介して、その時に感じたことを書いていきたいと思います。

大げさなんですが病棟では、24時間365日つねに患者さんの健康状態を観察しアセスメントして何かあった時はアクションを起こして早期発見に努めることが必要です。

状況によってはいきなり状態が悪くなることもあるわけですね。

そんな時は、毎回頭の中が真っ白になるんですが次に何をするべきかってことの「引き出し」をたくさん持っておくと無意識に動けるようになるはず。

何度かこのブログでもお勧めして、ご紹介してまいりましたね。

それは、看護の直観力を鍛えることに繋がるってことだと思うわけです。

私もまだまだ未熟でして、早くそうなりたいと日々学び続ける中年男なんですがね。

さて、

この前、受け持ちした患者さんで呼びかけにも返答が薄く、すぐ閉眼してしまうようないわゆる意識レベルが下がってるなーって感じの患者さん。

朝いつものように検温しに行くと、良く喋るし、ちょっと認知面でもともと問題があるもののいつもと変わらない健康状態だなぁと思っていたんです。

ところが

昼前に顔見に行ったら、返事もないし寝てるのかなと思って強めに呼びかけたり揺さぶったりしても反応が明らかに普段と違ってたんですね。

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観察とアセスメントの状況

bp

呼びかけて揺さぶって痛み刺激に発語あるが、すぐ傾眠傾向のためJCS(ジャパンコーマスケール)2桁の10~20。

バイタルサイン:血圧160/100mmHg台(高血圧の既往歴あり。普段から血圧高い) 脈80回/分  SPO2:93%もともと肺の機能は慢性化しててこんなもんです。体温は36.4℃

呼吸状態は促拍や努力呼吸などはなくいつもと変わらない様子。

肺の副雑音なし。左右差もなし。

もともと、誤嚥性肺炎で入院されてきた患者さんだったので痰の貯留が多くいつも吸引して気道浄化に勤めていた。

この日も吸引しようと昼前に部屋に行ったら覚醒がいまいちで意識レベルが低下している状態を発見する。

アセスメント後に起こしたアクション

すぐに報告し、患者さんの今日の血液検査の結果から肝機能が上がっていたみたいで主治医から経過観察で様子見でいいとの指示があったとのことでした。

しかし、明らかに意識レベルが下がっているし、もしかしたら高血圧から動脈硬化が進んでいるので脳の異常だとか何かしら病気が発症しているかもしれないし、どちらにしろこの状況はそのままにしていいわけないだろうと思い不安を伝えいくつか検査が行われました。

検査項目
  • 血糖値
  • アンモニア値
  • 血ガス
  • 頭部CT検査

検査の結果は、明らかな原因はわかりませんでした。

とくに異常な数値や画像所見からは意識障害に繋がる原因は見つからなかったということでした。

その後、この患者さんは意識レベルも徐々に回復していきまして、夕方にはいつもの多弁な患者さんに戻っていたですね。

一体あの昼前の意識レベル低下は何だったんだろうというスッキリしないまま何も分からないまま今もその患者さんは何もなかったかのように過ごされています。

まとめ

今回の意識レベルの低下の「気づき」からアセスメントして原因検索の検査が行われ発展していきました。結果的には何も原因はないということでしたが、私が起こしたアセスメントからの判断は間違ってなかったと思っています。

医学的に原因がないという根拠と証拠が提示できたのでそれだけでも意味があり、大きな情報の収穫だったのではと考えています。

あの看護の気付きが直観力を鍛え自信につながるはずだと確信しています。

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