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不安を持った認知症の対応は?気にしている「状況」を解消すること【不安症状の看護】

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投稿日:2019-04-22 更新日:2020-05-24

認知症の人の不安は、なかなか対処しづらく面倒なケースがよ〜くあります。

対応したらたとえばこんな感じ

何回も同じことを言う

説明しても忘れる

説明しても、違うと思い込んでいる

会話がめちゃくそ遅い

つまり、対応ひとつとっても時間がめっちゃかかるんですね。

本人の意思を尊重してスピーディーに対応してあげたいけど、何が言いたいのかがわからない。

認知症の人は理解力も普通の人と比べると時間がかかります。

やり過ぎるとコッチが疲弊してしまうのよね。

どういった対応が正しいかは難しんだけど、認知症の不安症状についての考え方を、お伝えしてみますね。

この記事では以下のことを分かりやすく解説してみます。

  1. 不安を持った認知症に対する考え方について
  2. 不安は認知症の初期症状から起こること
  3. 不安対応するときのマインドについて

では、みていきますね。

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不安を持った認知症には、「気にしている状況」に着目して考えてみる

結論から言うと

不安を訴える認知症の人には、気にしている状況にフォーカスしてみると良いです。

気にしてる状況がうっすらでも察知できたらその対応をする

わからなければ危険(転倒転落)でなければ何もしない

いちいち根気よく対応してたら身がもたないので

適度に介入すれば良いです。

もちろん不安の原因がわかればその対応をしますね。

でも、他の患者さんもいますし

不安からコケたりベッドから転落することがないように、環境を整えるぐらいで良いですね。

センサー類を使用しているかとか、ちゃんと作動しているか。

認知症の不安に緊急性はないので、不用意な事故が一番注意するところと考えます。

また、コールが頻回な時は本人も不安でキツイと思うので、眠剤とか安定剤を服用してもらう

ってことも考えますね。

あるいは、無理に寝させなくてもよくて、離床して外的刺激を与えて昼夜逆転を予防する。

不安から起こる認知症の行動パターン一例

よくあるケースで

ナースコールがあって駆けつけると「特に何もなさそうだな〜」

って印象を受けることがあります。

呼んだ本人も状況を理解していないから、「なんか不安で呼ぶ」ってケースですね。

一応、そっから不安に対するアセスメントを検索するんですけど、なかなか見えてこない。

しかも、絞り出すような一言が考えながらでめちゃくそゆっくり

やっと話してくれたかと思うと、意味がわからない。

なんとなく言いたいこととか、要望を推測してケアしたり援助介入するけど

そのあとも何回か同じことを繰り返す行動が続く。

ゆっくり時間を割いて説明しても繰り返し何回も同じことを聞いてくるので、医療者からすると結構根気のいる仕事になるんですね。

しかも高齢者なので、動作もゆっくり。

理解力も乏しい

耐えきれずに怒ってしまったり、感情的になってる看護師もいますが、気持ちはすごく分かるんです。
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認知症の不安症状は初期からよくみられる

不安になった時に何をしたら、不安を解消されると考えるかは人それぞれだと思います。

が、認知症の人が不安を持つのは初期症状で見られたりします。

不安とは考えずに対応して終わることもあるけど、不安に気付かずにそのまま対応できないこともあります。

不安の訴えをたとえるとこんなのもですね。

「自分は重病だと思い込んでいる」

「健康や自分の財産のことを気にしている」

 

上記のことを入院時からずーっといってる人もいるくらいで、

認知症だな〜とすぐ分かるんですね。

何かに対して必要以上に気にしていたり、思い込んでしまうような思考は認知症の初期症状のサインですね。

その他にも、今後の予定を何度も聞いてきたりする人もそうですね。

また、テレビでもよく見かけますが、老人が何度も同じことを繰り返し尋ねたり、しつこく聞いてくる場面ってドラマでもありますもんね。

あとは、不安を言っている本人はその不安がはっきり理解できないので、恐れにも近い感覚を持ってます。

本人自身、悩まされているんでしょうね。

思い込みや繰り返し聞いてくる”気にしている状況”は「不安」から起こっているわけですね。

認知症といえば、昔は自分の症状が理解できないから”楽天的になる”とか言われてたりしました。

けど、実際はそんなことはないっていうのが、今の見解ですね。

じゃあ、不安症の人と認知症をどう区別するのかわからないってなってくるかもですが。

不安症の人はもっと具体的な話に発展します。

そこが認知症との違いですかね。

でも、基本的には対応に区別はしなくて良いと思います。

どの人にも、気にしている状況への対応がポイントとなります。

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不安が引き起こす行動心理症状とその対応のマインド

不安症状は認知症の行動心理症状を引き起こすきっかけになります。

たとえば

「徘徊」

「妄想」

「焦燥」

などを引き起こしますのでそれなりの対応が必要になってきます。

妄想に関して分かりやすく知りたい方はコチラ

妄想でいちばん多い「ものとられ妄想」は否定してはいけない、気持ちを受け止め「共感」することと「整理された環境」を作ること。

をご参照下さい。

認知症の不安に対して考えるマインドは「ゆったりした気持ち」が大事

不安の対応は認知症の方の気持ちに寄り添った、ゆったりした気持ちで接していくことが大事になります。

分かってはいるけど、出来ないんですよね。

なので、ぶっちゃけると

寄り添う必要もないし、ゆったりもしなくて良いと思うんですよね。

何が言いたいかというと、安全を担保して無理のない出来ることへの対応をしていく。

これに尽きます!

何回も対応するたびに看護師がストレスを感じてしまうのがいちばん良くないです。

不安から起こす行動

不安からよく起こす行動をピックアプしてみますね。

異食行動を起こす

何回もトイレに行くと訴える

帰宅願望を訴える

あらためて考えなくても良いですけど、環境の変化がないかを振り返ってみたり、本人の過ごしやすい環境を考える。

と良いかもですね。

何回も言いますけど、安全の担保を優先します。

突然「今から家に帰る」とか「帰らなきゃいけない」といった帰宅願望も、今の環境や生活に対しての不安なので、ゆっくり丁寧に対応していくことがベターです。

まとめ

認知症からの不安症状について書いていきました。以上のことを真面目にまとめると

  • 思い込みや繰り返し聞いてくる”気にしている状況”は「不安」から起こっている。
  • 不安症状は認知症の行動心理症状を引き起こすきっかけにもなるので、例えば、「徘徊」「妄想」「焦燥」などを引き起こします。
  • 不安に対する対応の仕方には認知症の方の気持ちに寄り添い「ゆったりした気持ち」で接することが大事になります。
  • 「気にしていること」「気にかけていること」に注目して対応します。

何はともあれ最小限のストレスで対応して、安全を担保出来ていればOKですよ。

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ナースマン

病棟で働く「老後を豊かに暮らすべく、お金を増やすためのマインドを大切にしている」ナースマンです。

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