更新日:2020-02-18
急な患者転院の搬送の時は時間との勝負だから大変ですよね。
今回は、なかなか誰も事前には教えてくれない救急車搬送での転院について、看護師の役割を解説していきます。
この記事を読んでわかる転院時の看護師の役割
では、さっそくみてみましょう。
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目次
では、はじめにどんな患者さんが転院になったかの概要として患者情報と経緯をここで示しておきます。
【胆石胆のう炎の患者さんの入院中の経緯】
患者さんの主訴は右下腹部痛で胆石胆のう炎で数日前から入院していた患者。
入院当初、炎症反応は高くCRPは15ぐらい。
さらに高熱もあり38度台でしたので抗生剤(セフォン1日2回)が開始されました。
食事は絶食で持続点滴です。
右下腹部痛も断続的に出現しカロナールで疼痛緩和を行っていまして、やがて熱も下がり平熱に落ち着いていたのですが、採血の結果ではCRPは下がっておらず20を超えていました。
腹部エコーも行い保存的治療の限界だろうということで、外科的加療を目的に日赤に紹介することになったんです。
もっと高度な治療が必要な判断や他の疾患などがないかなど他院へ転院になる理由は様々でしょうが、他院への転院が決まると、これまでの経緯を看護サマリーに書かなくてはいけなくなります。(時間との勝負です)
Drは診療情報提供書を書かれますので、書かれたら提供書に主治医の印鑑を押します。
内容を読み把握します。(ここである程度の経緯や現在の状態は把握できるような大事な情報になるのでしっかり読んで頭に叩き込みます)
封筒を作ります。(手書きでもいいですが僕みたいな時の汚い人間は印刷がお勧め)
経過表を印刷し一緒に持っていきます。(サマリーも情報提供書ものり付けはしない)
退院証明書も一緒に持っていきます。(これは事務から受け取るので受け取ったら日赤の受付か担当看護師に渡します)
持参薬と臨時薬があれば一緒に持っていきます。
Drは、家族を呼びICをします。(本人も一緒に説明を聞くこともある)
ICが終わったら一旦、部屋で待機してもらい準備が整い次第転院することを伝えます。
家族に荷物をまとめてもらうように伝え、忘れ物がないようにする。
患者さんは、救急車で日赤に向かうため家族は先に自家用車で向かって頂くように案内します。
点滴は繋いだまま送る可能性が高い。
書類関係が準備出来たら落とさないように袋にまとめて持っていきます。
タクシーチケットをもらいます。
自分の携帯を持っていきます。
救急車を要請し救急隊員が上がってきたら部屋に案内します。
リストバンドは除去しておきます。
申し送る内容は各施設によってルーチンはなく必要と感じたことをその場で聞かれるって感じですね。
何を聞かれてもいいようにはしておきたいですが。
下記に聞かれる内容をまとめたので参考にしてください
転院先の看護師にも申し送りをするので同じような内容を聞かれる。
日赤に到着したらまず受付します。(退院証明書を医事課に提出します)
保険証の提出を求められるので事前に家族に聞いておくか確認しておくと良いかもです。
保険証の返却は家族にしてもらうか、居なければ本人に渡すことになります。
患者さんを引き渡したら医師と看護師に申し送りを行います。(荷物も預けます)
送ったら、そのままロビーを通って病院をでる。
タクシーを適当に拾って帰ることになる。
帰ったらタクシーチケットを渡し、もう一枚を記入し医事課へ提出する。(期限は翌日まで)
病棟に戻ったら電カルにて記録を書き、マップから転院処理する。
転院が決まって搬送先に送って帰っているまでの流れは以上ですね。
参考にしてもらえるとうれしいです。
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では、改めて転院が決まったら看護師がする役割をまとめていきたいと思います。
申し送り事項についてまとめ
病院でやり方や進め方、また患者さんの病状などによって様々なパターンがあるかと思いますが大体こんな感じで転院は進んでいくのではないでしょうかね。
情報収集と忘れ物がないようにすることですね。