新人の頃を思い出すと、患者さんの異変や急変に対して怖かったです。
オロオロしたり頭の中が真っ白になってしまいます。
たとえば、こんな患者さん⬇️
上記のような患者さんを受け持ったときは、少しでも何かあると恐怖ですしテンパってしまいます。
何にも起こらなくても「どうしよう」っていう気持ちでいっぱいでした。
今回は、僕の経験談を交えながらバイタルサインは看護するときにとっても大切です。
ということを伝えていきます。
結論を先に言っておくと「何でもいいからとりあえずバイタルサイン」です。
また、急変看護のおすすめ書籍を紹介していますので、よかったらみて見て下さい。
では見ていきましょう!
重症患者さんが頻呼吸になってるのを、家族の方が知らせてくれたんですね。
その患者さんは脳腫瘍で、今後積極的な治療ができない方でした。
つまり、徐々に病態が進行していくのを止むなくして当院にきた患者さんです。
来て早々は何とか自分で自立して生活していましたが、だんだんADLも落ちてきて寝たきりになっていきました。
意識レベルも下がっていき日内変動はあるもののJCSスコアで3桁、ときおり眼球も上転してきていました。
家族は毎日のように面会に来られ、娘の体を拭いたり話しかけたりして出来るだけ一緒の時間を過ごされていました。
そんな日勤帯のお昼過ぎに、家族の方から「娘の呼吸がおかしいんでちょっといいですか?」という申し出がありました。
僕は、その方の状態が急変して死期を迎えているのではないかと一瞬にして悪いイメージを持ちましたね。
急いでベッドサイドへ向かいました。
患者さんの呼吸が頻呼吸になっており、昼前までの呼吸状態に比べると明らかに違っていました。
僕は、必死で慌ててるのを家族に悟られないよう、ベッドサイドモニターのSPO2と脈拍数、心電図の波形をみて家族に「いつもと違う呼吸をしてますね」と言いました。
「ちょっとっ待っててくださいね、すぐ戻ります」とだけ伝えその場を離れました。
家族の反応は「よろしくお願いします」と返答されましたが、まさか私の頭の中がパニックになっているなんて思わなかったと思います。
酸素化も変わりないし心電図もサイナス。
脈拍数は多いですが、頻呼吸以外は何も変化はない様子。
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これはどうしたもんかと慌ててすぐプリセプターに相談しました。
一番の問題は急変という事態にしか考えていなかったこと、それは単なる自分の思い込みでした。
報告相談しに行った僕は、ちゃんと患者さんの状態をアセスメントして評価していないことに気付かされました。
バイタルサインをきちんと測ってないまま相談しに行ったからです。
それをもとに自分の考えを相談しに行くならまだしもただ、慌てているからと言って大事なところがゴッソリ抜けていました。
次の看護行動に移すためにはその根拠となる証拠が必要。
その為にバイタルサインから問題をピックアップして、何が原因なのかの枝分かれが見えてくるんだということをプリセプターに指摘されたんですよね。
自分の起こした行動はただその場しのぎでしかなく、患者さんに向き合ってちゃんと診ていないだけ。
つまり、何が起こっているかが分からない恐怖から逃げ出そうとしてる行動でした。
結局その後、バイタルサインを測定したら熱が38度に上がっていて脈伯が120台でした。
その他は正常。
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つまり、頻呼吸の原因は熱が上がってきていることによる生体反応で、脈の上昇もそうです。
そうと分かれば対応は簡単で、指示が出ているアセリオの点滴。
発汗してきたのでクーリングで対応していきました。
頻呼吸もいつの間にか消失していましたね。
家族も心配したと思います。
原因は熱からではないかとの説明をしてナースステーションで常時モニター下でチェックしていることを伝えると安心されました。
何か感じたらとりあえずバイタルサインで評価して看護する根拠を探しましょう!って話でした。
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最後まで読んでいただきありがとうございます。