糖尿は合併症をおこしやすいです。
はじめに起こってくるのは、手先や足先の違和感で、神経症状です。
つぎが、目におこってくる印象ですね。
糖尿になると、ほそくて繊細な目の神経に、わるい影響がでやすいことが分かっています。
目に起こる症状は、ささやかな訴えにもかかわらず糖尿からくる合併症の可能性があるので、おぼえておくといいかもです。
今回は、糖尿にかんする合併症についてかいていきます。
この記事を読むとわかる内容は以下の通りです。
おぼえておくと安心な観察項目についても書いていきますので、良かったら参考にしていただけるとうれしいです。
では、さっそく見ていきましょう。
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目次
糖尿でいちばん気付きにくい合併症は目ですね。
ぼくの受け持った方に、こんなことがあったのでちょっと紹介します。
糖尿の患者さんが、目に違和感があるという訴えがありました。
聞くと、「目が見えにくくなったかも」とのことです。
糖尿だし、合併症の症状の可能性があるので近くの眼科を受診をしてもらいました。
目が見えにくくなったとかは糖尿の重要な合併症がかくれている訴えなので、早めに対応したほうがいいかもです。
そもそも、糖尿病の三大合併症には3つあります。
し・・・神経障害
め・・・目の症状
じ・・・腎症
糖尿の合併症で起こってくる順番も「しめじ」の順番です。
で、もっとも早い段階で出てくるのが「糖尿病神経障害」というものです。
境界型糖尿病から進行するとも言われています。
つまり、糖尿病という診断はされていないけども、予備軍のころから神経にわるい影響を、ちょっとずつきたすわけです。
少しづつ視力低下だったり、目の違和感だったりとかで進行していくのが特徴ですね。
なので、気付きにくいですし自覚が乏しいです。
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神経障害の合併症は2つに分類されています。
①.多発神経障害
②.単神経障害
臨床的によく見るのは①の多発神経障害のほうです。
以下にくわしく解説します。
多発神経障害には以下のような症状があります。
運動神経障害・・・足の変形(足趾変形、凹足変形、シャルコー足など)、筋肉の萎縮など
感覚神経障害・・・触覚・痛覚・温度覚・固有知覚の障害
自律神経障害・・発汗異常(上半身は発汗過多、下半身は発汗低下)、足の皮膚の乾燥や亀裂など。無自覚性低血糖。起立性低血圧。
無症候性(無痛性)心筋虚血や重症不整脈。突然死。
消化管運動神経機能低下による嘔気・嘔吐、便秘や下痢、不安定な血糖値変動、膀胱機能低下、勃起障害。
運動神経障害のひとつに特徴的なシャルコー足というのがあります。
シャルコー関節症や神経障害性関節症とも呼ばれ、糖尿病が原因で骨が破壊される病気です。
さっきも言いましたが、糖尿病神経症は症状がでていても自覚しにくいので、気付かないまま進行することがおおいです。
なので、気付いたころには骨破壊されていて、足が変形してしまい一部の骨が突出してしまいます。
つまりは、気付いたころには足の骨が変形していて何でこうなったのか、本人も原因が分からないという状況があります。
このシャルコー足の良くないことは、突出した部分に靴があたって、それが刺激となり胼胝や潰瘍が形成されてしまうということです。
そこからばい菌が入ると化膿して感染をひきおこすので、そこで気づかれることがおおいです。
糖尿になると痛みに鈍感になるので、気付いたころには重症化した状態だった、となるわけです。
とつぜんに、単一の神経麻痺がおこります。
外眼筋麻痺(動眼神経・滑車神経・外転神経の障害)および顔面神経麻痺がおおいです。
分かりにくいですが、顔におこる違和感や左右非対称な見た目の変化から判断します。
そのほかには、手根管症候群や糖尿病筋委縮症(腰仙部根神経叢神経障害)などがあります。
もちろん、初期症状としては下記があります。
・足のしびれ感
・振動覚や温・痛覚の低下
・足の発汗低下や皮膚乾燥
などが見られます。
神経症状は症状がおおくて覚えるのも大変ですね。
なので、シャルコー足だけでも押さえておくといいかもです。
とても特徴的な足の変形です。
外反母趾みたいな変形ですが糖尿の人は管理が出来ないことがおおいので、潰瘍や傷をつくって化膿しているケースがあります。
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いまだにそのメカニズムは分かっていないことが多いです。
慢性的に血糖値が高いことが原因にあると言われています。
終末糖化産物〈advanced glycation endproducts:AGEsエージ―イーズ〉がたまる、またポリオール代謝亢進、酸化ストレス、神経栄養因子の作用不足)や血流がわるいことが指摘されています。
糖尿の合併症はどこを観察して、アセスメントしていくかについてです。
まず、観察できるときでいいですので、下記に注意して観察するといいかもです。
・シャルコー足じゃないか
・歩行状態(歩行速度やバランス)
・靴の状態
などを確認します。
靴のなかの状態や、ソールのすり減り具合をチェックするといいかもです。
あと、靴の履きかた、足と靴とがあっているか?
歩行状況などがから分かります。
こういった観察は、異常に気付くのにあるていど経験がいるかもですが、慣れてくるとおかしいなというのがなんとなく肌感覚で分かってきます。
足のつめの状態(とくに足趾間や踵後部)や切りかた、清潔度などで患者さん自身の足への関心度やセルフフットケア状況などが推測できます。
とくに糖尿の患者さんは、足の症状をうったえないことが多いので、定期的に足の観察や神経障害がおこっていないかの確認はしていくといいかもですね。
糖尿の合併症について書いていきました。
まとめると以下のとおりになります。
1.糖尿の合併症は、「しめじ」で覚えるといいかもです。
2.糖尿の合併症の起こる順番も「しめじ」の順番です。
3.神経障害は2つあって、見るべきことはシャルコー足かどうか。
4.歩き方と靴の観察も手がかりになる。
そのほかとしては、普段から高血圧・脂質異常症・喫煙・飲酒などの習慣を見直したり、管理していくこともたいせつかもです。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
参考にして頂けるとうれしいです。
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