バイタルサインの中でも、呼吸の観察がいちばん重要です。
特にいつごろ急変するかが推測できたりします。
重症患者さんはいつ急変する分かりませんね。
でも、なにかしらの急変のサインが事前に分かれば予測をふまえた行動ができます。
たとえば、こんな考えがでできます。
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とか、です。
あらかじめ予測できるとなると、ちょっと気持ちにゆとりが出てきます。
今回は、バイタルサインをもっと深堀して書いていきます。
この記事を読むと、以下のような内容がわかります。
また、おすすめ書籍も紹介してますので、よかったら見てみて下さい。
では、さっそく見てみましょう。
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目次
患者さんの急変リスクが高いのかをみるうえで、いちばん重要なのは呼吸状態です。
バイタルサインって血圧とか体温など色々ありますが、呼吸の観察が意外とみおとされます。
いつ急変するかを予測するには、呼吸に注目すればいいです。
患者さんの急変をいち早くキャッチするという点で、呼吸は分かりやすいサインになります。
「急変が起こる患者では、その数時間前になにかしらの変化が起こっている」という文献があって、そこから呼吸に注目するようになりました。
その内容は、急変しそうな患者さんは「呼吸の数が異常に増える」というもの。
僕の病棟でも、そういった急変リスクのある患者さんの呼吸が、前日や数時間前から増えたり、口呼吸になってきたりといった、異常がよくあります。
呼吸がおかしいと感じたらその全てが急変の前兆になるかというと、違います。
でも、バイタルサインで呼吸の数を見るという観察は、患者さんの急変の前兆であることがあるので、意識して観察すると良いかもです。
バイタルサインは毎回行いますが、なぜ測定するのか?
数値的な意味で患者さんを評価するためにします。
看護師が状態を把握するときに、数値で評価してあれば他のスタッフとの情報が共有できるからですね。
なので、バイタルサインの測定は欠かせない医学的根拠の情報収集になります。
でもよくあるのが、「急変の時のバイタルサイン測定の手間」ですね。
ベッドサイドに血圧計とか体温計とか医療機器が置いてないことは当たり前の状況なので、急変時には医療機器を持ってこなければいけません。
ナースステーションに戻らなければいけないってっことですね。
なので、呼吸を見てみて「急変の前兆かもしれない」と意識しておけば、バイタルサインの測定をすぐするべきかの判断がしやすくなるかもしれません。
急変は、漫然としていて、いつ起こるか予測できないから、直観的に「んっ、ヤバいかな」って感じたらバイタルを取りに行きます。
けど、わりと経験的な直観に左右されることがおおいと思います。
そこで、呼吸の観察でバイタルの測定をするかの判断ができれば、行動がしやすくなると思います。
なので、医療機器でバイタルを把握しようとしなくても呼吸で把握できます。
急変かどうかを評価する呼吸の見方
・呼吸回数 ・呼吸の性状 ・パッと見の印象(いつもの時の比較) |
上記の方法で急変しないか評価して呼吸を見ていきましょう。
では、ちょっと余談ですが何も持ってなくても、患者さんの状態はアセスメントできるのですが、通常の業務では持っておきたい道具があります。
看護師は何かあっても、いつでも対応できるようにポケットの中とかに色んなモンを入れてますよね。
僕はあまり色んなものを持ちたくない方なんですが、看護師さんによってはポシェットなんかを掛けていつでも携帯できるように工夫してる人もいますね。
僕の場合も含めて、何を携帯しているか紹介してみます。
なかには、ポッケがパンパンって状況がありますね。
それでバイタルサインを測る時は、血圧計や体温計・パルスオキシメーター・聴診器・ペンライトなんかが必要になってきます。
特に聴診器は自分専用で各自持っているものです。
おススメとしてはなるべく良い聴診器を持っておくと重宝しますし、結果的に長持ちしてコスパは良いですよ。
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バイタルサインはどの項目も逸脱するというのは良い事ではないです。
繰り返しになりますが、とりわけ注意が必要なバイタルは呼吸です。
なので、まず患者さんの元にいったら呼吸状態を見て確認することである程度把握できます。
呼吸が異常なときって一目見たらわかります。
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上記とかです。
急変が起こる前兆として呼吸の数とか変化は、今後その患者さんが急変に移行する可能性があるってことを示しているんです。
たとえば、他のバイタルサインで言うと、高熱があります。
でも熱が高熱だったら下げればいいですよね。
患者さんはキツイでしょうけど、そこに緊急性はないですね。
また、血圧が高かったからと言って、すぐどうこうなるわけではないですよね。
つまり、呼吸を見る目的は、すべてのバイタルサインの異常は最初に呼吸に現れるってことです。
酸素化が悪ければ呼吸数が増えたり、熱が出たり循環が悪くなればその代償として、呼吸にそのサインがでてきます。
つまり、「何か急変の前兆がある時ってときは、呼吸が真っ先に反応する」んで、それを見逃さないようにすればいいってことです。
逆にいえば、呼吸数と呼吸の性状を観察して異常がなければ急変は今のところ考えにくいってことになると思います。
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次に重要なのは、触れることですね。
呼吸を観察しながら脈拍を触知するだけで、一石二鳥の情報が収集ができます。
脈拍触知は医療機器が普及してからは実測値として測定する機会が減ってきているのは間違いないはずです。
そこに落とし穴がありますので、呼吸状態とセットで脈を触れることをするとより急変の前兆を広く拾えるようになるとおもいます。
たとえば、低血圧の場合、ショック状態に陥っている場合でも急変かどうかが分かります。
脈に触れれば、橈骨動脈が触れるかどうかである程度の血圧が推測できるので便利です。
ついでに…
脈に触れるともう一つ重要なサインが分かります。
それは不整脈ですね。
実際にあったことですけど、モニター管理している患者さんの脈拍が150回/分台とかでタキっていることがありました。
でも実測で脈に触れてみると50~60回/分でした。
医療機器は精密だと思い込んで信頼しきっていると、思わぬ落とし穴がまっています。
モニター管理しているからといって安心はできませんね。
過度に不整脈を拾い過ぎて原因が隠されてしまういい症例だとおもいます。
参考にして頂けるとうれしいです。
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バイタルサインで急変の前兆をあらかじめ予測するには、呼吸を観察することについて書きました。
することまとめると以下の通りです。
1.呼吸で急変の前兆を把握すること。
2.異常を知らせるサインは、まず呼吸に現れる。
3.バイタルサインは医療機器がなくても出来る
あと脈拍の触知で触れるか不整脈がないか、実測値の重要性が分かったかと思います。
モニターなどの医療機器は便利でスピーディーに、かつ継続してモニタリングできる一方で見逃してしまう危険なピンフォールがあるということを念頭に入れておきたいかもです。
最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。