手術時の抗血栓薬は出血と梗塞のリスクバランスが大事

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手術時の抗血栓薬は出血リスクと梗塞リスクをバランスよく抑えるかが大事

こんにちは、ナースマン.comネイです。

今回は、抗血栓薬内服中の患者さんについて手術時に念頭に置いておきたいことを書いていきます。

さらに、この記事では抗血栓薬について以下のような疑問に答えていきます。

1.抗血栓薬の特徴について知りたい。

2.抗血栓薬を飲まなきゃいけない人はどんなタイプかが知りたい。

私は以前、整形外科で日帰り外来手術を経験しておりまして、抗血栓薬を服用している患者さんはたまにいらっしゃいました。(現在は一般病棟で2年目ですが、看護師歴は16年ぐらい経験してます。)

抗血栓薬を何日前から休薬するのかとか、いつから再開するのかを毎回医師と相談しながら決めていましたんですよね。

患者さんの手術内容と合併症のリスクを考えながら個別的な対応でしたので、経験上のことを踏まえて書いていきたいと思います。

抗血栓薬で押さえておきたい種類は2タイプだけ

患者さんによく「血液をサラサラにする薬は飲んでますか?」という質問をします。

飲んでいるという返答があれば、この患者さんは抗血栓薬を服用中ということが分かる質問ですね。

抗血栓薬は2種類ありまして

  • 抗血小板薬

動脈血栓に有効で心筋梗塞・脳梗塞・閉塞性動脈硬化症なんかの予防に使われていてほとんど抗血栓薬はこのタイプが多い。

  • 抗凝固薬

静脈や心臓内の血栓予防に有効。心房細動・人工弁置換術後・深部静脈血栓症・肺塞栓症の予防に使われる。ワーファリンが有名です。

最近、NOAC(ノアック)と呼ばれる抗凝固薬が出てきて紛らわしくなってきているんですが(プラザキサ・イグザレルト・エリキュース・リクシアナ)などがこれにあたります。

抗血栓薬は手術で何が問題になるのか?

血液がサラサラなんで術中・術後の血が止まらないという出血のリスクがあります。休薬すると止血効果が上がるけど梗塞しやすくなるリスクが高くなります。

つまり、出血のリスクと梗塞のリスクのバランスを考えて休薬期間を決めるべきということですね。

もちろん、術後いつから服用再開にするかも判断していくことになりますが、それについては翌日の出血の程度や傷の状態を見て医師の判断から決定していく感じですね。

日帰り手術の外来手術でしたので、休薬はなるべくしない方向で説明してました。

なぜかというと、クリニックでの梗塞症は発症した時の対応が難しいですし、全身麻酔となると入院のある施設でした方が管理しやすいからですね。

なので、前日休薬か当日休薬かをベースにして、リスクの高い患者さんにはかかりつけの内科医にリスクの判断を伺ってからの確認で決めていました。

つまり、出血のリスクよりも梗塞のリスク重視です。

理由を述べると、クリニックに来られる患者さんは比較的自立している方が多いので、そこまで出血に対するリスクがカバーできるんですね、例えば術中に止血をしっかり行いながら手術も出来るし、術後の出血の程度も確認しやすいからです。

術後の服薬再開も翌日の出血量や止血の程度で決めていましたね。

ある程度止血されてて、よっぽど出血が持続してなければ再開にして傷の出血状況を見ながらですね。

血栓梗塞症を発症するリスクが高いのはどんな患者さんか?

アメリカのガイドラインで「CHADS2スコア」ってのがありまして、手術時とは関係ないですが参考にする程度でいいと思います。

通常は1~2点以上で抗凝固薬が開始される判断材料として使われます。

例えば75歳以上ってだけで梗塞症を起こさないために予防的に飲みましょうとなったりするんですな。

何かしら項目に該当してくれば介入して点数を下げていきましょうというのがねらいです。

リスク回避につなげていこうってことでしょうね。

脳梗塞の発症リスクですので梗塞症全体では分かりにくいんですけど、点数が上がればその分、脳梗塞のリスクも上がってくるということが分かります。

イメージしにくいと思うんですが・・・

例えば、点数が3点だったら健常者の3倍、4点なら5倍、5点なら7倍、マックス6点なら10倍の脳梗塞発症のリスクが年間を通して患者さんを追うと、あるってことをイメージてもらえればいいかなと。

まとめ

全くの0点でも100人中1人ぐらいは脳梗塞を発症するということが、年間を通して統計上出ているってことなんで、比較するとそこまで怖がる必要もないのですが、知っておくと冷静に判断できるかなと思ったので、よかったら参考にしてみて下さい。

以上、「手術時の抗血栓薬は出血と梗塞のリスクバランスが大事」でした。

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