経鼻経管栄養カテーテルで栄養補給をする時は?
口から食事が摂れなくなってきた患者さんは、鼻からチューブを挿入して栄養の補給をするか、お腹にPEGを造設して、そこから直接胃に栄養を摂取するかの2択となります。
- 経管栄養
- 胃瘻
どちらの治療も、口からの食事摂取に誤嚥のリスクがあるからなんですけど、経鼻カテーテルやPEGを造設したら
それぞれにメリット・デメリットがあります。
嚥下機能が低下した経鼻胃管カテーテルの患者
もともと肺炎で入院してこられた患者さんで、入院時から咳嗽と発熱が著明でした。
痰がやたらと多く、適宜吸引して痰を除去し気道の浄化に努めていました。
誤嚥のリスクが高いとの判断から、経鼻経管の適応となりカテーテルの留置になったんです。
夜勤時の異常なほどの痰
経鼻カテーテルが挿入された後も、痰の貯留は持続している状態だったので日中や夜間も適宜吸引して痰を吸引していました。
「なんか今日は痰が多いな」と感じながらも・・・
患者さんの口ごもった感じがいかにも口の中に何かため込んでる印象だったので、口の中を見てみると咽頭に多量の黄白色の痰の塊がありました。
おそらく患者さんは嚥下困難になっていて、ずっと飲み込むことができない状態で経過していたのではと感じました。
黄白色痰の性状の特徴
しかも黄白色なのでどこかで炎症を起こしている可能性がある痰の性状です。
もしかしたら誤嚥して肺炎を再燃しているかもしれないと思いました。
ですが吸引では栄養の成分が回収されてる印象ではなかったんです。
でも、何かしら異常が起こっているのは間違いないかなと思ったので、翌朝の申し送りで日勤看護師のリーダーに報告しました。
結果は、経管栄養のカテーテルが原因で患者さん本人がカテーテルが入っていることでそれを異物とみなしているために生理的反射として痰が分泌されてしまい、痰が多量に貯留してしまっていたのでは?
とのことでした。
つまり、嚥下機能が低下している患者さんは経鼻カテーテルが原因で痰が増える可能性があるから痰の量は観察しなきゃいけないってことですね。
まとめ
良かれと思って挿入した経鼻カテーテルのデメリットなんでしょうかね。その患者さんは経鼻カテーテルの太さを細いものに変えたことで対応しました。
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