せん妄予防のHELPは少ないけどエビデンスがベースだよ

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genndouせん妄予防にエビデンスのあるプログラムはHELPっというのがありますよ。

こんばんは、人生を遊んで暮らしたいと切に願う不純な中年男ネイです。

今回は前回術後せん妄についてブログで書きましたので、さらに詳しく書いていきたいと思います。

前回ブログで術後せん妄は環境整備・疼痛管理・薬物治療の3つがポイントになりまっせと言いましたのでそのことについて補足していきますね。

術後はせん妄の危険因子の評価をしよう

実は術後せん妄って何で起こるのかよく分かっていないんですね。ですが術後せん妄を起こしやすい人はある程度傾向が分かっていますので、この危険因子に1つでも当てはまる場合は予防対策をした方がいいですよ!ってことになります。

せん妄の危険因子

  • 70歳以上
  • 認知症
  • せん妄の既往歴
  • アルコール多飲
  • オピオイド、ベンゾジアゼピン系の薬剤の術前使用

ですが何をどのように予防するかは短期的に難しいし、はっきりとしたエビデンスが出てるわけでもないんですね。

ですので今回は数少ないエビデンスを基にした対策「HELP」っていう、高齢者を対象にしたせん妄予防プログラムがあるんでそれをご紹介します。

ザックリ言うと、認知障害・睡眠不足・ベッドから動かない・視覚障害・聴力障害・脱水の6つの危険因子から介入を行うせん妄予防プログラムです。

HELPプログラムの内容

認知障害 積極的で意識的なコミュニケーションを図る、ゲームなどを取り入れる。
睡眠不足 温かい飲み物を飲む、リラクセーションやマッサージなど、非薬物的な睡眠介入や環境調整を行う。
ベッドから動かない 定期的な歩行や可動域訓練、尿道カテーテルの使用は最小限にする。
視覚障害 眼鏡の使用や大きな文字で書いてあるものを使う。
聴力障害 補聴器の使用や耳掃除をする。
脱水 脱水にならないように積極的に飲水を促す。

その他のせん妄予防対策として薬剤による試みも行われていますが、明らかには効果が見られていないんです。

しかし、ハロペリドール(セレネース)を術前から術後3日目まで毎晩少量投与(1.5㎎)させたらせん妄の発症率や重症度が低下し、せん妄期間が短縮したとの報告はあります。

内服薬では、オランザピン(ジプレキサ)とリスペリドン(リスパダール)に予防投与によるせん妄発症率が低下したとの報告があります。

また、最近ではラメルテオン(ロゼレム)やスボレキサント(ベルソムラ)にも、せん妄予防の効果が期待できるとの報告があります。

まあ、ここら辺はドクターの判断によりますが。kankyou

せん妄予防に関する3つのアプローチ

せん妄予防には環境整備と疼痛管理と薬物治療の3つが看護師が介入できることになります。薬物治療は限られてくるんで優先度は最後になります。

  • 環境整備

環境整備は毎日のことではありますが、単に整理整頓しましょう。っということではなく、不要な安静は避けて、出来るだけ早期離床を促し、酸素や心電図モニター、SPO₂、尿道カテーテル、輸液などの点滴など、外せるものは外すってことです。患者さんにとってそれらがストレスとなってせん妄の要因になりかねないですし、煩わしくて「どうにかしてっ!」って言ってくる患者さんもいますからね。

また、身体抑制も出来るだけ避けて、日中は明るくしてテレビやラジオ、音楽などで刺激を与えて、逆に夜間は出来るだけ暗く静かな環境を整えることも大切です。

  • 疼痛管理

せん妄予防には疼痛管理が効果的と考えられていますから、せん妄患者では積極的に鎮痛剤を投与します。根拠は、聴力障害の患者さんでは疼痛管理が不十分であった場合せん妄を引き起こす可能性を指摘した論文があったり、疼痛管理に有用なPCA(patient controlled analgesia:自己調整鎮痛法)を使うことで、せん妄を抑制できたという報告があるんですね。

ですが、オピオイドや麻薬拮抗性鎮痛薬(ペンタゾシンやブプレノルフィン)はせん妄を引き起こす可能性があり、使う薬剤にも注意は必要です。

  • 薬物治療

一応参考までに書いておきますが、ハロペリドール(セレネース)は注射薬でしかないので術後絶食をしなければいけない時はセレネースを使います。

飲み薬ではクエチアピン(セロクエル)はせん妄予発症時の早期改善に有効との報告があります。あと、ジプレキサ、リスパダールなども使われます。ただし、ジプレキサとセロクエルは糖尿病患者には禁忌です。cyusya

セレネースを使うときのポイント

セレネースは静注・筋注ができますがルートがある場合は静注でした方が副作用のリスクが低いことが分かっています。方法としては、セレネース1Aを生食20mlで溶かしてワンショット。今まさに不穏が強い患者さんの時なんかは効果的です。

あとは、セレネースは呼吸抑制を起こすことがないので注射速度は気にしなくていいです。

ゆっくり効果を出したければ生食100mlに混注して点滴で落とすやり方もあります。ただし、効果が弱かったり聞かなかったりするのでその場合は、フルニトラゼパム(ロヒプノール、サイレース)やミダゾラム(ドルミカム)を併用します。どちらも数秒から数分で効果が出ますか呼吸抑制の副作用には注意して必ずモニタリングします。

まとめ

術後せん妄も原因はよく分かっていないながらも、エビデンス的にはHELPを知って看護をしていくと色んな事が気付けるかもしれないですね。せん妄になると患者さんにとって不利益なことが沢山起こり得ます。ドレーンの自己抜去・点滴の自抜・ベッドからの転落転倒とか想定外のことも起こりうるんで術後せん妄は常に念頭に置いておきたいっすね。

せん妄予防のHELPは少ないけどエビデンスがベースだよ” に対して1件のコメントがあります。

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