見当識障害は時間・場所・人物の順番で認知症の進行を把握することができる

時間感覚
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時間感覚見当識障害は時間・場所・人物の順番で認知症の進行を把握することができる

認知症の症状について分かりやすく解説していきます。今回は認知機能症状でほとんどの方がおこすであろう見当識障害についてですね。

見当識障害は認知症の症状としてはとてもポピュラーでよく遭遇する症状だと思うので、見当識の特徴的な症状を分かりやすくポイントを解説していきます。

私は、現在看護師歴16年ぐらいの一般病棟看護師をしています。私の勤めている病棟では、主に高齢者が多く、認知症の患者さんが多くいらっしゃいますので、見当識障害の方や認知症の症状を持っている方が多くいます。

その割合は全体の3~4割ぐらいを占めていますので、何かと経験を踏まえて見当識障害についてお伝えできることがあるのではないかと思っています。

この記事を読むことによって得られる情報は以下の通りです。

  1. 見当識障害の特徴的な症状が分かる
  2. 見当識障害の進行度が分かる
  3. 見当識障害の対応の仕方がわかる
  4. 見当識障害の予防方法が分かる

認知症の見当識障害について、興味や疑問を持っている方に読んでもらえると嬉しいです。

見当識障害は最初に出現する特徴的な症状は?

結論から言うと、見当識障害の最大の特徴は「時間・場所・人物」の3つの認識において今の状況が分からなくなるっていうことが現れます。

見当識について少し触れておくと、会話中の中で「認知症かな?」って思う瞬間はやっぱり見当識障害の突拍子もない会話から疑うことができます。

例えば、「今何時?」と質問されるシチュエーションはよくありますが、「朝の8時ですよ」と答えると「夜の8時と勘違いしてた」とか、時間の感覚がちょっとやそっとではなく朝と夜を区別できなかったり、今の季節が分かってなかったりと言った勘違いの程度が病的なんですね。

見当識とは、自分の今の状況が客観的に把握することができなくなっていることで、見当識を保てなくなってしまった状態を見当識障害と言います。

つまり、寝ぼけて分からなくなったり、酔っ払って今の状況が把握できなくなっていたりといったことによく似てるといえます。

見当識障害は認知症の代表的な症状の一つです。

具体的な症状としては、以下のようなことがあります。

1)時間の見当識「今がいつなのか」が分からない

2)場所の見当識「自分がいま、どこに居るのか」が分からない

3)人物の見当識「いま、話している人が誰なのか」が分からない

といった3つの見当識障害があります。

見当識障害の特徴的症状で認知症の進行度がわかる

3つの見当識障害は認知症の進行とともに「時間→場所→人物」の順番で症状があらわれるのも最大の特徴なんですね。

見当識は、記憶、意識、視覚認知、注意といった機能が一緒になって作られている能力なので脳機能全体の機能低下が起こっているということが分かっています。

つまり、見当識障害はほぼ順を追って徐々に時間→場所→人物の認識が障害されて進行していきます。

見当識の進行が進むことで本人の理解度も低下してくるので、見当識が進行すればその分一つひとつの本人との関りに時間がかかってきます。

介護者にとってはかなりの負担になってくるんですね。

進行度を知ることで無駄に時間をかけて間違いを指摘したり、否定することも減らせるのではないかと思います。

見当識障害の方に対しては、さらに進行しないような関りや予防をしていくという認識をもって接する必要があるんです。

見当識障害の方に対する対応の仕方

見当識障害を起こしていると感じたら、時間・場所・人について話を進めてある程度の進行度にあたりを付けると良いかもしれません。

その段階で、時間なのか場所なのか、人についての意識の低下が分かればそれぞれに対して対応していけばいいと思います。

時間の見当識障害の場合:

時間を認識できるような環境を作り、時間に対する会話を中心にコミュニケーションをとること。

検索すれば対応についての具体例はたくさん出てきますが、例えば「カレンダーを設置する」「時計を置く」「いつの食事なのかを聞く」「季節にかかわる会話をする」「カレンダーに〇をつけていく」などですね。

場所の見当識障害の場合:

入院してしばらくすると場所の見当識障害が出てくることはよく経験します。

対応するときに意識しているのは、今いる場所が自宅でない事実に対して無理に否定したり、勘違いを指摘しないようにします。

そして、病院であることを認識させるというよりも、今いる場所が本人にとって安心な場所であるということを伝えることに意識して接すると良いと思います。

対応としては、「家族の面会時間を多くとる」「自宅での生活環境に似せる」「馴染みの品を持ってくる」といった、場所に係る安心感を提供するです。

人物の見当識障害:

見当識障害がかなり進行してくると家族の顔も認識できなくなってきます。

しかし、認知症の方は人物が分からなくても適当に取り繕うことができるので、なにか対応することは特にありません。

大切なのは、本人のプライドを傷つけないような接し方を心がけることで、信頼関係を構築するような会話ができれば十分だと思います。

認知症だからといって、適当な会話をしたり、自尊心を傷つけるような発言はしないようにしなくてはいけません。

理由は、認知症の人も感情は保たれていますので心無い言葉や、否定や注意などを返事として返すと急に怒り出したり、興奮状態になってリしてしまいます。

見当識障害の予防法は?

見当識障害は認知症の初期に現れる症状なので、認知症自体を予防することが見当識障害の予防につながります。

睡眠を十分にとった規則正しい生活や適度な運動、3大栄養素(たんぱく質、炭水化物、脂肪)をバランスよく取り入れた食事などです。

例えば「鶏肉」ですね。私も認知症の方の食事が出たら、まずは肉類(特に鶏肉)を優先的に食べてもらうように促します。

経験的な話ですが、そうすると夜間の睡眠が良くなって比較的覚醒する頻度が減ってくる印象があります。

他にも、抗酸化物質を含む食材は認知症予防に効果があるとされています。

また、趣味を持ったり人と交流したりすることは脳に刺激を与えるので、認知症だけでなく老化も防ぐことができます。

見当識障害のまとめ

見当識障害についてまとめると以下の通りです。

  • 症状は「時間→場所→人物」の順番で進行していくのが特徴です。
  • 見当識障害は3つあり、時間・場所・人物があります。
  • 進行度を知ることで無駄に時間をかけて間違いを指摘したり、否定することも減らせます。
  • それぞれの見当識障害で対応していきます。
  • 認知症自体を予防することが見当識障害の予防につながります。(運動・食事・睡眠)

見当識障害は認知症の症状では初期に現れますので外せない症状の一つなので、この記事を読んで少しでもお役に立つことができたらうれしいです。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。

以上、「見当識障害は時間・場所・人物の順番で認知症の進行を把握することができる」でした。

見当識障害などの認知機能症状について症状別に解説した本があります。分かり易く書かれていますので、認知症についてもっと知りたいという方はお勧めです。

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