胃潰瘍でよく使われる薬についてまとめ【分かり易く解説します】

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胃潰瘍でよく使われる薬についてまとめ

【分かり易く解説します】

胃潰瘍になってしまったら、これからどんな薬を飲むのかについていろいろ心配だなぁと考えている人

胃潰瘍の薬にたいして以下の悩みや疑問に答えていきます。

  • 胃潰瘍の薬は何があるのか種類とその特徴がわかります。
  • 胃潰瘍の薬を飲む期間や注意点が分かる。
  • 胃潰瘍で出血してしまった時の治療方針の内容が分かります。

以上の3つの疑問や悩みを解決していきます。

僕は、いま一般病棟ではたらく看護歴16年ぐらいのナースマンです。

僕の病棟には、胃潰瘍の患者さんが入院してきたりします。

その中で受け持ち担当になったりして、経過を見ながら胃潰瘍について学び経験することができました。

また薬のことも勉強してきて少しは役に立つんじゃないかと思いますので、参考にして頂けたら嬉しいです。

胃潰瘍で使う薬は攻撃因子抑制薬と防御因子増強薬があります。

胃が痛いまずは、胃潰瘍の薬の種類にかんして大きく分けると2つありますね。

攻撃性因子製薬と防御因子増強薬です。

それぞれ解説していきます。

攻撃性因子抑制薬とは、胃のかべを攻撃して炎症をおこさせる因子から胃を守る薬のことを言います。

たとえば、胃酸のことですね。

胃酸が出すぎたりするとか、胃酸を出すホルモンが異常に分泌して胃酸を活発に出している状態になってるとかです。

つまり、胃酸を出しにくくして胃を傷つかないようにする薬って言うとかんたんにイメージしやすいですね。

つぎに、防御因子増強薬とは、潰瘍を治す力を高める薬ですね。

たとえば、胃の血流をアップさせて胃自体の弱った部分の修復を促したり、胃の回復力を高めて胃酸に負けにくい胃を作る薬です。

攻撃因子抑制薬の特徴は6つある。【それぞれ解説】

では、攻撃性はどれだけの薬が出ているかというと6種類です。

一つずつ見ていきましょう。

1.プロトンポンプ阻害薬(PPI)

胃酸を出さないようにする薬で、とても強く胃酸の分泌をおさえてくれます。

何が優れているかというと、1日1回の服用で済むので、わずらわしくない点と飲み忘れが減り、服用の必要性を理解しやすく守ってくれます。

胃潰瘍の薬でいちばん使われるタイプですね。

2.H₂受容体拮抗薬(H2RA)

肝臓で排出されるPPIと違い、腎臓で排泄されます。

患者さんの病態で選び分けができるということですね。

PPIと比べると胃酸分泌は落ちるけど、この薬もよくチョイスされます。

3.選択的ムスカリン受容体拮抗薬

前立腺肥大症や緑内障、心疾患を持っている患者さんに使えます。

H2RAよりもさらに分泌効果がおちます。

4.抗ガストリン薬

胃酸を抑制する効果はよわいです。

5.抗コリン薬

どちらかというと鎮痙薬(痛み軽減)としてがほとんどですね。

胃酸分泌はよわい。

6.酸中和薬

作用が短いのと、薬の内容によって便秘と下痢をおこしやすくなります。

胃酸を中和して胃を守るので、効果は早いです。

攻撃性(胃酸の分泌をおさえるタイプ)は以上の6種類ですね。

参考になれば嬉しいです。

防御因子増強薬の特徴を解説します

つぎは防御因子増強薬(血流アップ)の解説です。

こまかく分類するとたくさん作用が分けられるので、簡単に解説します。

そもそもPPIなどの胃酸分泌に関する薬と比べると、それを上回る効果の高い薬はないです。

胃酸の分泌抑制薬と併用して飲むことが多いです。

よく使う薬は、PG製剤(プロスタグランジン)ですね。

胃潰瘍に有効な薬ですが、副作用として下痢や腹痛などが出やすいのがあります。

胃潰瘍の治療薬としてよく使うのはPPIとH2RAのタイプなので、防御因子増強薬(PG製剤)は必要に応じてという位置づけになっています。

あまりエビデンスに有意性がある結果が出ていないのが理由でしょうね。

PPIは治療後の使用について、保険適応に期限付きというしばりがあります。

なかなか長期的に使えないので、治療後の薬としてはH2RAを半量投与して経過をみていくのが主体となっていますね。

代表的な胃潰瘍薬を一覧表で紹介

1.プロトンポンプ阻害薬

1.オメプラゾール

   【主な製品】オメプラール錠10・20,オメプラゾン錠10mg・20mg

2.ラベプラゾールナトリウム

   【主な製品】パリエット錠10mg・20mg

3.ランソプラゾール

   【主な製品】タケプロンカプセル15・30,OD錠15・30

2.ヒスタミンH2受容体拮抗薬

4.シメチジン

   【主な製品】タガメット細粒20%,錠200mg・400mg

5.ニザチジン

   【主な製品】アシノンカプセル75・150

6.ファモチジン

   【主な製品】ガスター散2%・10%,錠10mg・20mg,D錠10mg・20mg

7.ラフチジン

   【主な製品】プロテカジン錠5・10,ストガー錠5・10

8.塩酸ラニチジン

   【主な製品】ザンタック錠75・150

9.塩酸ロキサチジンアセタート

   【主な製品】アルタットカプセル37.5・75

3.選択的ムスカリン受容体拮抗薬

10.塩酸ピレンゼピン

   【主な製品】ガストロゼピン細粒,錠

4.プロスタグランジン製剤

11.エンプロスチル

   【主な製品】カムリードカプセル12.5・25

12.オルノプロスチル

   【主な製品】アロカ,ロノックカプセル

13.ミソプロストール

   【主な製品】サイトテック錠100・200

5.防御因子増強薬

14.アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミン

   【主な製品】マーズレンS顆粒,ES錠

15.アルジオキサ

   【主な製品】アランタSP細粒20%,SP錠,イサロン細粒25%,錠

16.エカベトナトリウム

   【主な製品】ガストローム顆粒

17.ゲファルナート

   【主な製品】ゲファニール細粒10%,カプセル100,ソフトカプセル100

18.スクラルファート

   【主な製品】アルサルミン細粒,錠,液

19.ソファルコン

   【主な製品】ソロン細粒20%,錠50,カプセル100

20.テプレノン

   【主な製品】セルベックス細粒10%,カプセル50mg

21.トロキシピド

   【主な製品】アプレース細粒,錠100mg

22.プラウノトール

   【主な製品】ケルナック細粒,カプセル

23.ポラプレジンク

   【主な製品】プロマック顆粒15%,D錠75

24.マレイン酸イルソグラジン

   【主な製品】ガスロンN顆粒0.8%,錠2mg・4mg

25.レバミピド

   【主な製品】ムコスタ顆粒20%,錠100

26.塩酸セトラキサート

   【主な製品】ノイエル顆粒40%,ノイエルカプセル

27.塩酸ベネキサートベータデクス

   【主な製品】ウルグートカプセル

胃潰瘍診療ガイドラインより:引用抜粋

胃潰瘍薬の基本的な服用期間と注意点について

check胃潰瘍の薬ってたくさんあるわけですが、基本的な作用はどれも似ていますし主要な薬は限られていますんで、まずは飲んでみることを勧めます。

心配はいりませんので安心していいと思います。

ここからは薬を飲むにあたり、目安として知っておくと安心する情報を追加で書いていきますね。

治療期間は6~8週間【保険適応のとき】

胃潰瘍が治るまでには約6~8週間かかります。

保険適応のしばりがあって十二指腸潰瘍では6週間。

胃潰瘍では8週間の内服で終了になります。

ただし、胃潰瘍が再発しないように「維持療法」といって終了後もH2RAを服用するケースが多いです。

胃潰瘍の薬を飲むときの注意点

薬を飲むときの注意点は、「自己判断で飲むのを止めないこと」これに尽きますね。

胃潰瘍の薬は、しっかり飲み切ってしまわないと再発します。

たとえば、よくあるのが「もう症状がないから」とか「もう長く飲んでて必要ないと思ったから途中でやめた」とか自己判断で中止するケースですね。

中途半端がいちばん再発しますので十分理解してください。

薬を飲み切った後も、医師の判断で出されたH2RAなどの維持療法の薬が処方されれば、しばらくは飲んだ方が再発しにくいという報告があります。

胃潰瘍は治りやすい病気ではありますが、再発しやすい病気でもあります。

再発をくり返すという特徴があります。

どのくらいかというと

胃潰瘍の治療が終わって、約半数の人が再発するということが言われています。

ただし、ピロリ菌感染者は除菌すれば再発率数%と言われています。

つぎに症状緩和の話ですが、PPIは胃酸の分泌抑制に2.3日かかると言われていますが、効果発現はもっと早いです。

またまた余談ですが、胃はいくつになっても歳を取らないということが分かっています。

たとえば、「最近胃が弱ってきた」とか「昔と比べると食事がたくさん食べれなくなってきた」なんてことを聞いたりしますけど実際、胃は健康を保てれば全く歳を取らないです。

90歳になっても20歳の胃のままで健康に保つことができるんですね。

もし出血したらどうなる?【絶食期間とその理由】

胃潰瘍の治療中でも出血の可能性はありますので、症状を観察していく必要があります。

万が一出血してしまった時の治療方針を参考程度に書いていきます。

基本的に出血したときの胃潰瘍の治療方針は「絶食と輸液」です。

絶食期間は3日間。

理由は、はっきりエビデンスは示されていませんが、内視鏡での止血処置した後におこる再出血って「3日以内」におおいことが一番の理由であります。

3日間の出血しやすい時期に再出血しても、絶食してあれば内視鏡的止血がしやすいことが挙げられます。

また、食事により胃の収縮運動や胃酸の分泌が再出血を助長させてしまう可能性も指摘されているからです。

フランスで行われた試験検討では、止血後の治療を「食事した群と絶食群」とで比較しました。

結果は、食事をした群の治りが早かったとのことでしたが、再出血も1例見られたため、3日間の絶食が妥当ではないかとの結論がでたわけですね。

まとめ

胃潰瘍の薬の種類と特徴について書いていきました。

また、薬を飲むときの注意点や万が一出血してしまった時の治療方針なども参考にして頂ければ嬉しいです。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

合わせて下記の記事も読んで頂くと、胃潰瘍について理解が深まると思いますので、良かったら読んでみて下さい。

胃潰瘍にならない為に気を付けておきたい症状があります。

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