膀胱留置カテーテル挿入時の看護について分かりやすく解説【手順と挿入困難時の方法】

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腎・泌尿器系に関する看護

先日、膀胱留置カテーテル挿入の看護介入する場面がありまして

高齢の男性だったんだけど、おもいのほか膀胱留置カテーテルが入らないケースでした。

男性の膀胱留置カテーテルが入りにくいケースは少なくないですね。

原因はいくつかあって

たとえば

「前立腺肥大症」

「前立腺がん」

「挿入ちゅうの手技的な問題」

なんかがあるかなと。

挿入困難な膀胱留置カテーテルを「スッと」入れるとこを見せれたらカッコいいですよね。

なので膀胱留置カテーテルの手技で信頼される看護のポイントを、分かりやすく解説してみますね。

この記事を読むと以下のことが分かり、信頼されます。

  1. 膀胱留置カテーテルの必要物品と手順
  2. 膀胱留置カテーテルの挿入に関する考え方
  3. 膀胱留置カテーテル挿入困難時の挿入方法

また、おすすめ書籍も紹介していますので、よかったらみて見て下さい。

では、分かりやすく見ていきますね。

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膀胱留置カテーテル最大の看護のポイントは「慣れ」です

最初に言っておきたいのは、膀胱留置カテーテルをする時に恐れないことですね。

なんでもそうですけど、最初は誰でも自信がないし出来るか不安になります。

でも、恐れないでいいと思うんです。

失敗して学ぶことも大事ですよね。

精神論になりますけど、大事な考え方です。

つまり、「慣れ」がいちばんの武器になります。

誰でも最初はできなくて当たり前

そのうちできるようになるから安心してトライしてくださいね。

話がそれまくってしまいました。

戻しますね。

膀胱留置カテーテル挿入についてですが

まず、やれることとして必要物品がなんなのかをピックアップしてみます。

膀胱留置カテーテルに必要な物品

・閉鎖式カテーテルキット(フォーリーカテーテル・蓄尿バック)サイズ16Frか14Fr

・ごみ袋(まとめて捨てれるぐらいのサイズでOKです)

・台車(ベッド上にキットを広げる時は不要)

・固定用テープ5cm程度を2枚(挿入後にカテーテルが抜けないように使う)

参考画像元:http://www.createmedic.co.jp/products_detail/id=238

膀胱留置カテーテルはキッドの中にまるっと揃っているので、こと足ります。

14Frの方が細いので患者さんには刺激が少なく優しいサイズです。

でも細い分カテーテルが抜けやすかったり、細菌感染になりやすかったり内腔が異物で詰まりやすかったりというのがあります。

あとは、一人でするか、介助に誰か付いてもらう2人でするかになります。

それぞれ、分かりやすく解説していきますね。

膀胱カテーテルの看護手順

  • 患者の元へ行き説明します。
  • ベッドサイドの右に立ちます(利き手が左の人は左側に立つ)
  • 手技がしやすいように環境を整え、ベッドの高さを上げて調整します。(低いと腰痛めます)
  • カテーテルキットに必要な物品は入っているのでキットを広げます。
  • キット内に入ってるゴム手袋を付けて清潔操作にてキット内のセッティングしていきます。
  • 先端のバルーンが破損していないか付属の注射器で確認する
  • カテーテルの先端に潤滑剤のゼリーをたっぷり付けておく
  • 左手で陰茎を持ち、右手で外尿道口を消毒する
  • 陰茎をまっすぐ持ち上げカテーテル先端を外尿道口に垂直に挿入する
  • ゆっくり挿入していき抵抗があるまで入れていきます
  • 抵抗を感じたらさらに推し進めていき膀胱内にカテーテルが到達するようにする
  • 抵抗時に入りにくい時は尿器を少し下げたり、左右に傾けたりして入るかを試みます
  • 抵抗がある時は無理やり推し進めると出血したりするので無理はせず加減します
  • 抵抗がなくなり尿がカテーテル内に返ってきたら膀胱内に到達したことになります
  • そのまま1~2cm推し進めて動かないようにバルーンを膨らまします。
  • きちんと固定されたかを確認するためにカテーテルを引いてみます。
  • 陰茎を頭側に倒してテープ固定は腹部にします。

ちょっと長くなりましたが、一般的に行われる膀胱カテーテル挿入から固定までの流れです。

 

膀胱留置カテーテルが入らない場合の方法と手順を紹介

カテーテル挿入時の抵抗が強くてなかなか入らない時には陰茎を下げたり、左右に傾けたりして挿入するかトライしますけども

いくらやっても入らない時は無理に入れずに一旦抜きます。

じゃあ、どうするか?

尿道の抵抗を少しでも減らすように、カテーテルの先にキシロカインゼリーを注入してトライする方法があります。

準備するもの

  • キシロカインゼリー
  • 10㏄シリンジ注射器
  • 清潔ゴム手袋(再度必要時のみ)
  • 潤滑用ゼリー(もう一回挿入するときに使うから)

手順と方法は以下の通りです。

再度挿入する前に、注射器でキシロカインゼリーを2~3㏄吸います。

そのまま外尿道口に注射器を突っ込んでキシロカインゼリーを注入します。

注入したら外尿道口から注射器を外しそのまま同じ要領でカテーテルを挿入していきます。

すると先に注入したキシロカインゼリーが、尿道に陽圧をかけるので狭くなっている尿道が押し広げられます。

で、カテーテルが入りやすくなります。

膀胱内に入ってしまえばあとはいつも通りテープで固定してベッドサイドにバックを付ければいいです。

チーマンカテーテルで導尿する方法

ついでにもう1つの方法として、チーマンカテーテルを使うと膀胱に入りやすいです。

チーマンカテーテルとは、下記の写真のように先端が少し曲がっていてコシがあります。

参考資料元:http://www.fthree.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/COMFCatheter_URO3_4P_05_WEB%E7%94%A8.pdf

なので、狭窄の抵抗に強く、尿道の走行に合わせて作ってあるので挿入しやすいです。

操作方法は、先端を上に向けて尿道に入れていく感じです。

いろいろ調べましたが、入れ方は曲がりが上に来るように(頭側)向けて入れますね。

僕の病棟では、主に男性の導尿が困難な時に使ったりします。

それでも入らない場合は医師に報告してくださいね。

ドレーン抜去後に注意する尿閉についての看護記事はこちら⏬

まとめ

今回膀胱留置カテーテルの挿入困難時のもう一つの挿入方法について書かせて頂きました。

なんでも代替え方法があると手技にも余裕が出来て焦りやプレッシャーから少し解放されます。

では、あらためて膀胱留置カテーテルの看護についてまとめてみますね。

  1. 膀胱留置カテーテルの看護のポイントは、慣れていくから心配ない
  2. カテーテルキッドの中に物品はほぼ揃っているから心配ない
  3. 挿入困難な時は、キシロカインゼリーで抵抗を減らす
  4. チーマンカテーテルはコシがあるから導尿困難の時には使える

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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