症状でレビー小体型認知症かを診断できるのか?答えはできます!【看護の考え方】

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投稿日:2019-04-01 更新日:2021-01-03

症状からレビー小体型認知症は診断できるのか?

レビー正体型認知症について、特定の症状を知っておくとレビー小体型認知症かどうかの判断がある程度できるようになります。

なので、「知りたいかも!」という方は読んでみて下さい。

この記事で解説している看護の考え方は以下のことです。

  1. レビー小体型認知症は幻視症状で診断できるか?
  2. 診断より対応を考えるべき

では、見ていきましょう。

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レビー小体型認知症かを判断する症状は幻視に注目すること

レビー小体型認知症の症状は、原因物質のレビー小体が大脳全体に蓄積したり、脳幹部や間脳などのに蓄積したりすると症状が現れます。

レビー小体が多く溜まる場所によって症状の出方が変わってきます。

大脳全体に溜まると、物忘れなどの認知症の症状

脳幹や間脳部に溜まってくると手指のふるえや歩きにくさなどの動きに関する症状

つまり、大脳全体にレビー正体が増えると会話から症状が分かり、脳幹部などに増えると動作で症状が分かってきます。

以上のような症状が特徴として出てくるんだけど、レビー小体型認知症でいちばん覚えておきたい症状は

「幻視」です。

幻視とは見えないものが見えたり、見えてるものが違うものに見えたりするすることです。

下記に幻覚と幻視のことと対応についても解説した記事があるので、よかったらどうぞ。

幻覚と幻視の違いを分かりやすく解説。対応は否定しないこと【看護の考え方】

 

レビー小体型認知症は、早期から「幻視」を自覚するようになるのがいちばんの特徴です。

たとえば

「虫がいるぞ〜」

とか

「ネズミや動物が動いているっ!」

などの言動が聞かれたら幻視の症状なので、レビー小体型認知症を疑っていいでしょうね。

もう一つ大事なこととして

初期には幻視が自覚されやすいのに対して、記憶障害はあまり目立たないってのも症状の特徴としてあります。

たとえば

見えない物が見えてたりするけど、認知面では割りかししっかりしている印象

こうなると、レビー小体型認知症の典型例になるんじゃないかなと思います。

じゃあ、これらを踏まえて実際に、症状から診断できるのかを解説してみます。

レビー小体型認知症の症状から診断する方法は出来る!けど問題はどう対応するか

では、本当に症状だけでレビー小体型認知症を診断できるのか?

できます。

ただし

レビー小体型認知症は、probableDLBとpossibleDLBという2つの診断タイプに分けられてて・・・

ちょっと説明します。

「probable」プロバブルとは、「臨床的確診

「possible」ポッシブルとは、「臨床的疑診

といいます。

臨床的な症状から診断するために、確定診断として決めつけられない様に用いられています。

つまり、「今の症状は、おそらくレビー小体型認知症じゃないかな」ってことを

確信的か猜疑心的かでとりあえず診断しときましょうかね〜」

っていうことですね。

レビー小体型認知症の診断基準は中核症状のうち以下の項目の2つで「probableDLB」(確診)と定義されています。

1つだと「possibuleDLB」(疑診)に定義されます。

診断基準の項目3つ

1.日や時刻などによって、注意力や覚醒レベルに波があること(認知機能の動揺)

2.ハッキリした幻視が現れること

3.パーキンソン症状がみられること

まずは上記の症状がないかを確認して、レビー小体型認知症化かどうかの当たりを付けると良いとされています。

でも、「レビー小体型認知症だな!」

て看護師が分かったとしても、自信にはなるけどあまり意味はないんじゃなかと

考えるわけです。

なぜならば、向き合うべきことは病名じゃなくて目の前の人だからですね。

レビー小体型認知症は、特徴として

幻視・覚醒の変動・動作の緩慢

があるんだけど、症状を単体でみてみると提供するべき介入が見えやすくなる。

たとえば

幻視なら「否定せず話を合わせつつ安心を提供してみる」

覚醒が悪ければ「食事の時にしっかり起こしてから提供することを考える」

動作が繋がりにくい時は「危険を回避する環境の提供を考える」

なんかができます。

つまり、ひとつひとつ症状を見てリスクを考える様にすることをオススメしますかな。

レビー小体型認知症の診断基準

ついでに

レビー小体型認知症の診断基準の資料を載せておきますので、気になる方は以下を参照してチェックしてみて下さい。

  • 社会生活に支障がある程度の進行性の認知症の存在。(初期では記憶障害は目立たず、進行とともに明らかになる。注意力、前頭前皮質下機能、視空間認知が侵されやすい)
  • 以下の3項目の中核症状のうちprobableDLB(確診)では2項目、possibleDLB(疑診)では1項目が認められること

1)注意や覚醒レベルの明らかな変動を伴う認知機能の動揺

2)現実的で詳細な内容の幻視が繰り返し現れる

3)パーキンソニズムの出現

  • DLBの診断を支持する症状

1)繰り返す転倒

2)失神

3)一過性の意識障害

4)向精神薬に対する感受性の亢進

5)系統的な妄想

6)幻視以外のタイプの幻覚

7)レム睡眠行動障害

レビー小体型認知症とその原因は?

最後にレビー小体型認知症の原因をちら〜っと解説して終わりま〜す。

レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies:DLB)は、認知症の中でもアルツハイマー型認知症の次に多い疾患です。

約20%を占めています。

原因は大脳皮質や脳幹、間脳に「レビー小体」という異常な物質が溜まってしまうことで起こります。

このレビー小体がなぜ溜まるのか、認知症の原因になるのかはまだはっきりと分かっていません。

レビー小体型認知症の方は画像検査でレビー小体が多く存在していることが分かっています。

レビー小体とは、たんぱく質の一種(アルファ-シヌクレインという物質)です。

まとめ

レビー小体型認知症の原因から症状について手掛かりになる特徴など書いていきました。

それでは、まとめておきます。

  1. レビー小体型認知症かを判断する症状は幻視に注目すれば診断できる
  2. 向き合うのは病気ではなく目の前の症状だよ

認知症は症状が多彩で進行性なので刻一刻と症状が変化していくので目の前の症状に注目してみると良いかもですね。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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コメント

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